カイエンペッパーとは?チリペッパーとの違い、効能、使い方やレシピなど。

メキシコ料理やインド料理で定番のスパイス「カイエンペッパー」。

赤く熟した唐辛子を乾燥させて作るスパイスで、鮮やかな赤色が料理に彩りを添え、ピリッとした辛みとシャープで刺激的な香りが魅力です。また、料理に味わいを加えるだけでなく、優れた抗炎症・抗酸化作用による美容や健康をサポートする効果も期待されています。

ここでは、カイエンペッパーの効能や、チリペッパー・チリパウダーとの違いおすすめの使い方レシピなどをご紹介します。

カイエンペッパーとは?

カイエンペッパーとは、完熟した赤唐辛子を乾燥させた、強い辛みのある香辛料のことを言います。唐辛子には、鷹の爪のほか、世界中に多様な品種がありますが、「カイエンペッパー」という特定の品種があるわけではなく、辛みのある香辛料のことを総じて呼びます。

唐辛子は、中南米の熱帯地方が原産のナス科の植物で、カイエンペッパーの名前は、フランス領ギアナの首都であるカイエンヌで栽培されていたことが由来という説があります。
歴史は古く、メキシコでは紀元前7000年頃から食用とされ、アメリカ大陸が発見された後、ヨーロッパへ伝わり、インド、中国、日本へと広まっていきました。

カイエンペッパーには、パウダータイプのものだけでなくホールや輪切りになったタイプなど、さまざまな形状のものがあり、カレーなどインド料理をはじめ、メキシコ料理や中華料理、韓国料理、タイ料理などエスニックなど暑い地域を中心にさまざまな料理に使われています。


「チリペッパー」「レッドペッパー」「チリパウダー」との違いは?

「カイエンペッパー」と「チリペッパー」、「レッドペッパー」は基本的には同じものです。
すべて赤唐辛子のみが原料なので、シャープな辛味を料理に加えることができます。

似た名前のスパイスで、「チリパウダー」というものもありますが、どのようなスパイスなのでしょう。
違いをみてみましょう。


チリペッパーとは

辛味のある赤唐辛子を乾燥させて粉末や粗挽きにしたものです。強い辛みと刺激的な味わいが特徴で、料理にアクセントを加えるスパイスとして使われます。
カイエンペッパーは、チリペッパーの別名として使われているのが一般的です。


レッドペッパーとは

レッドペッパーは、メーカーによっては焙煎した赤唐辛子もブレンドし香ばしい風味を加えたものもあります。チリペッパーに比べ、粗挽きになっている商品が多いようです。


チリパウダーとは

チリパウダーは、唐辛子ベースのミックススパイスで、カイエンペッパーやチリペッパーとは別物です。
クミンやパプリカパウダー、オレガノ、ガーリックなど数種類のスパイスやハーブをブレンドした粉末状のスパイスで、辛さだけでなく風味豊かな味わいです。
メキシコ料理や、特に、チリコンカンやタコスなどのテクスメクス料理(メキシコ料理とアメリカ料理が融合したテキサス州発祥の料理)によく使われます。


カイエンペッパーの効能

カイエンペッパーに含まれる辛み成分カプサイシンには、抗炎症作用や抗酸化作用があり、さまざまな健康効果があるとされています。
全身の代謝の調節に役立つ成分であるカプサイシンの効能をみてみましょう。


脂肪燃焼・ダイエット効果

カイエンペッパーの辛味成分であるカプサイシンには、体内の代謝を促進するはたらきがあります。体温を上昇させエネルギー消費を増加させ、脂肪燃焼を助ける効果が期待できます。
また、中枢神経を刺激し満腹感をえやすくするため、食事のコントロールをサポートし、ダイエットや体重管理に効果的とされています。

★参考:国立情報学研究所「肥満ラットに対するカプサイシン投与が体重減少とエネルギー消費に及ぼす効果」

消化を助けるはたらき

適度のカプサイシンの摂取は、胃腸の粘膜を刺激して消化液の分泌を促し、消化吸収を改善するなど、消化を助けるはたらきがあるとされています。


エイジングケア効果

カイエンペッパーには優れた抗酸化作用があり、体内の酸化ストレスから細胞を保護し、シミやシワなどを予防するなどエイジングケア効果が期待できるとされています。


血行促進効果

カプサイシンを摂ると体がポカポカと温まりますが、これは、カプサイシンが脳神経に作用し、血行が促進されているためです。血流が良くなり、体の循環を助けるはたらきにより、冷え症やむくみの緩和に繋がります。

認知機能の改善

アルツハイマー病は、思考や記憶に深刻な影響を及ぼす疾患で、その進行には脳内の特定の変化が関わっていると言われています。
唐辛子の成分カプサイシンには、抗炎症や抗酸化作用があり、これらの作用により脳内の炎症や酸化ストレスから脳を保護し、脳の異常な変化や機能低下を抑える効果があるとされています。
動物実験では、カプサイシンを摂取した動物が、学習や記憶、感情の面での改善を示すことも分かりました。

★参考:大阪大学, 2016, 博士論文「カプサイシンの辛い味の認知とそれに伴う自律神経応答に関与する脳神経機構」

抗ガン作用

カプサイシンは、研究により、複数の抗ガンメカニズムを持っていることがわかっています。これには、体内の悪性細胞であるがん細胞を自己破壊へ導く可能性や、がんの転移を抑える作用などが含まれ、結腸腺がん、すい臓がん、肝細胞がん、前立腺がん、乳がんなど、さまざまながんの細胞に対して自己破壊へと導くことが確認されています。
従来の化学療法や放射線療法とカプサイシンを組み合わせることで、さらなる治療の効果が期待されています。

★参考:厚生労働科学研究成果データベース「発がんの抑制に関する実験的研究」

カイエンペッパーの代用品

料理で使いたいのにカイエンペッパーがないとき、同じ唐辛子のスパイスで代用できます。

※チリパウダーは、唐辛子の他に、ハーブやスパイスがブレンドされているので、辛さだけをプラスしたいときには不向きです。


代用品①レッドペッパー

レッドペッパーとは、カイエンペッパーと同じ赤唐辛子のこと。
なので、レッドペッパーとカイエンペッパーは同じものなので代用できます。
しかし、メーカーによっては、乾燥させた赤唐辛子(カイエンペッパー)と焙煎した赤唐辛子をブレンドして作った商品もあります。
その場合は、辛さのほか、香ばしさも加わります。


代用品②チリペッパー

チリペッパーも唐辛子のことです。
チリとは、中南米原産の唐辛子を指すとされ、カイエンと同じ意味になります。
メーカーによってはパウダー状のタイプと粗挽きにしたタイプが販売されています。


代用品③鷹の爪

よくペペロンチーノやきんぴらなどに使われる鷹の爪は、料理に辛さをプラスしたり、油に香りづけすることができます。
鷹の爪も代用可能です。
輪切りにして使用すれば料理に彩りもプラスできます。


代用品④一味唐辛子

一味唐辛子とは鷹の爪などの唐辛子を粉末状にしたものです。
カイエンペッパーと同じくらいの辛さなので、代用可能です。
カイエンペッパーと同じ量を、同じ調理法で代用できるので便利です。

七味唐辛子は、唐辛子のほか、山椒や黒ごまなど、7種類の薬味や香辛料をブレンドして作られているので、代用としては不向きです。


カイエンペッパーの使い方とおすすめレシピ

カイエンペッパーは、カレーや麻婆豆腐、トムヤムクンなどの辛み付けに使うことができます。
ほんの少し加えるだけで料理がグッと引き締まり、ピリッとした辛さだけでなく、味にも深みを出してくれます。
手軽に振りかけて使えるパウダー状や、ホール状は煮込み料理やオイル漬けに、見た目のアクセントにも使える輪切りタイプなど、料理によって使いわけてみてください。

・肉料理や野菜料理に強い辛みをプラス。
・スープ、炒め物、ソース、マリネなどに加え、味を引き締める。
・カレーや焼肉にも◎
・チリパウダーやホットソースの原料に。


基本のカレー粉

・クミン 小さじ1/2
・カルダモン 小さじ1/3
・シナモン 小さじ1/2
・クローブ 小さじ1/4
・ローレル 小さじ1/4
・オールスパイス 小さじ1/4
・コリアンダー 小さじ1/2
・ガーリック 小さじ1
・ターメリック 小さじ3
・カイエンペッパー 小さじ1/4
・ジンジャーパウダー 小さじ1/2
・ブラックペッパー 小さじ1/2

1.フライパンにスパイスを入れ、よく混ぜて焦がさないように弱火でじっくりと煎る
2.スパイスの香りがたってきたら火を止める

香り高いカレー粉の完成♪
好みのスパイスを増やしたり、苦手な香りのスパイスを減らすなど自分好みのオリジナルカレー粉を作ってみましょう。

できあがったカレー粉は、そのままでも使うことができますが、熟成させるとよりおいしくなります。
粗熱がとれたら密閉容器に入れて、冷暗所で保存してください。
1ヶ月程熟成させると、バランスのとれた味になります。

☆スパイスの量を変えてアレンジ♪
・辛味の調節はカイエンペッパーで。
・旨みをプラスしたいときはガーリックをプラス。
・インド風のカレーにしたいときはクミンやコリアンダーを少し多めに。
・色鮮やかにしたいときはターメリックをプラス。


ケイジャンシュリンプ

・バナメイえび 14尾
・玉ねぎ 1/2個
・オリーブオイル 大さじ1/2
★片栗粉 大さじ1
★塩 小さじ1/2
▽オリーブオイル 大さじ1
▽パプリカパウダー 小さじ1
▽クミンパウダー 小さじ1/2
▽塩 小さじ1/2
▽粗挽きブラックペッパー 小さじ1/3
▽カイエンペッパー 小さじ1/3
▽タイム(ホール) 小さじ1/3
▽オレガノ(ホール) 小さじ1/3

〈下準備〉
・バナメイえびは、背ワタを取り、尾と剣先を斜めに切り落とし、包丁で、尾の汚れを削ぎ取る
・玉ねぎは粗めのみじん切りにする

1.バナメイえびを、★と一緒にボウルに入れ、よくもみ込んだあと、冷水で洗い流して、水気を切る
2.ポリ袋に、バナメイえび、玉ねぎ、▽のスパイスを入れ、よくもみ込み、数時間から半日おく
3.フライパンにオリーブオイルをひき、②を入れ、あまり動かさないようにしながら、パリッと焼き上げる

スパイシーなケイジャンシュリンプの完成♪
焼くだけの簡単ピリ辛おつまみに!


スパイシーポーク炒め

・豚ロース肉 150g
・ニンニク(みじん切り) 1/3片
★生姜(すりおろし) ひとつまみ
★クミンシード 小さじ2
★塩 適量
★コショウ 適量
★カイエンペッパー ひと振り
★パプリカパウダー お好みで
★ナツメグ お好みで
★コリアンダー お好みで
・オリーブオイル 適量

1.豚ロース肉をひと口大に切り、★を合わせて、豚ロース肉にもみこむ
2.フライパンにオリーブオイルを熱し、①を炒める

ジューシーに焼きあがったら完成♪
カイエンペッパーでスパイシーに、クミンでエスニックな香りが漂います。
パプリカパウダーやナツメグはお好みで加えるとより本格的になりますよ。

※炒める際には、クミンが焦げないように気をつけましょう。


チリコンカン

・大豆(水煮) 100g
・豚ひき肉 100g
・玉ねぎ 30g
・にんじん 30g
・ニンニク 1片
・油 小さじ2
・カットトマト缶 1缶
・チリパウダー 小さじ2
・カイエンペッパー 小さじ1
・タバスコ 5滴
・オールスパイス 小さじ1
・醤油 大さじ1
・塩 少々
・乾燥パセリ 少々

1.ニンニクはみじん切り、たまねぎは粗みじん切り、にんじんは5mm幅の角切りにする
2.鍋に油をひき、ニンニクを炒め、香りが立ったら豚ひき肉、玉ねぎ、にんじん、大豆を加えて軽く炒め、ひき肉の色が変わったら、カットトマトを加える
3.チリパウダー、カイエンペッパー、タバスコ、オールスパイスを入れて中弱火で10分程煮込み、しょうゆ、塩で味を整える

器に盛り付け、乾燥パセリを振ったら完成♪
メキシコやアメリカで定番の煮込み料理「チリコンカン」。
スライスしたバゲットを添えて、ヘルシーな朝食や、おもてなし料理にも。
セロリやパプリカなど、お好みで野菜をたっぷり加えるのもおすすめです。

※チリパウダー、カイエンペッパー、タバスコは少しずつ加え、辛さを調節してください。


カイエンペッパーを使う際の注意点・保存方法

カイエンペッパーには強力な辛み成分カプサイシンが含まれるため、過剰摂取は胃や消化器系に刺激を与える可能性があります。
お子さまやカプサイシンに対して敏感な方、特に妊娠中の方や胃腸の弱い方は、摂取量を控えめにすることをおすすめします。

密封容器に入れ、直射日光のあたる場所や高温多湿な場所は避けて、冷暗所に保存してください。


まとめ

カイエンペッパーは乾燥させた唐辛子のことで、強い辛みのある香辛料です。
料理に彩りや深み、刺激をプラスできるだけでなく、辛み成分であるカプサイシンには美容や健康をサポートする優れた効能が期待できます。
ぜひ普段の食事に取り入れて、スパイシーな風味を楽しみながら健康的な生活に役立ててみてください。


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