ルフナ紅茶とは?味や香り・おすすめの飲み方|セイロンティーの種類と特徴

ルフナ紅茶とは、スリランカ南部の低地で育つセイロンティーの一つで、濃厚なコク黒蜜のような甘い香りが特徴の紅茶です。
日本ではあまり馴染みがない一方で、実はスリランカ国内の生産量の約6割を占めるほど世界的には定番の紅茶として知られています。
深い紅色の美しい水色(すいしょく)と、渋みが少なく飲みやすい味わいは、ストレートはもちろん、ミルクティーやチャイにもおすすめです。
ここでは、ルフナ紅茶の特徴味わい他の紅茶との違い美味しい飲み方ルフナ以外のセイロンティーもご紹介します。

ルフナ紅茶の特徴とは?

ルフナ紅茶とは、セイロンティーのひとつで、スリランカ南部に位置し、標高200~700mの最も低地で栽培されるローグロウンティー。
「ルフナ」という名前は、現在使われている地名ではなく、紀元前にスリランカ南部に栄えたルフナ王国からつけられ、現地シンハラ語で『南』という意味です。

茶栽培地帯は、海岸平野と内陸部に向かうにつれてなだらかな丘陵が広がる地形で、主に州の西部、南西モンスーンによって潤される「湿潤地帯」にあります。
高温多湿な気候と土壌が作り出す独特のスモーキーフレーバーと、強く発酵させ強乾燥することにより「ブラックリーフ」とも呼ばれる真っ黒な茶葉が特徴です。
深く濃い紅色の水色(すいしょく)で渋みは少なく、力強く濃厚な味わいは特に中近東諸国で絶大な人気を誇ります。

日本ではあまり馴染みがない紅茶ですが、世界中でティーパックやペットボトル飲料用の原料としても良く使われるなど、スリランカ国内の生産量が6割を占めている人気の定番紅茶です。


★参考:SRI LANKA TEA BOARD「ルフナ」


ルフナ紅茶の味と水色(すいしょく)の特徴

高品質のルフナ紅茶は黒蜜のような甘い香りがあり、重厚なコクに、ほどよい渋み、ややスモーキーフレーバーと、個性的ながらも、後味はすっきりとして飲みやすい紅茶です。

水色(すいしょく)は、茶葉が黒いため黒っぽくなりそうですが、濃くきれいな紅色になります。


標高で分かる「セイロンティー」

セイロンティーは、産地の標高によって気候が異なることから、風味・香り・コクにそれぞれ特徴があります。


【ハイグロウン(高地)】
・1200m以上
・小さい茶葉
・オレンジ色の水色
・軽やかで香りが豊か
・爽やかな渋み

*ヌワラエリヤ
*ウバ
*ウダプセラワ
………………………

【ミディアムグロウン(中間)】
・600m~1200m
・バランスが良く飲みやすい
・アレンジがしやすい

*ディンブラ
*キャンディ
………………………

【ローグロウン(低地)】
・600m以下
・大きい茶葉
・濃い赤褐色の水色
・コクがあり濃厚な味わい

*サバラガムワ
*ルフナ


標高が高いほど、茶葉が小さく繊細な香りと味わいの紅茶が多くなり、標高が低いところはインドのアッサムのようなどっしりとコクのある味わいです。


「セイロンティー7大産地」の種類と特徴

セイロンティーは、現在のスリランカで生産される紅茶の総称で、7大産地と呼ばれる有名な産地があります。
そのひとつがルフナです。

セイロン紅茶の特徴は「ひとつの国でいろいろな種類の紅茶を楽しめること」、そして「水色・香り・味」のバランスがとても良いこと。

セイロン紅茶の中でも世界的に有名な「セイロン・セブン・カインズ(Ceylon Seven Kinds)」と呼ばれる紅茶をご紹介します。


ヌワラエリヤ(高地)

ヌワラエリヤは、標高2,000m前後に位置する、英国統治時代の別荘や競馬場などが立ち並ぶ高原リゾート地。
そこで栽培されているヌワラエリヤ紅茶は、緑茶に似た爽やかな渋みと、花のような甘い香りが特徴で、水色は淡いオレンジ色です。
「セイロンティーのシャンパン」とも称されます。

最もおすすめの飲み方は、ストレイトティー。
そのまま味わうことで、ヌワラエリヤの特徴である、花のような優雅な香りと、緑茶にも似た繊細な味わいを楽しむことができます。
砂糖やミルクを加えると、香味が薄れてしまうので、そのままの味を堪能するのが良いでしょう。


ウバ(高地)

ウバは、標高1,000mから1,700mのスリランカの中央山地の東部に位置するウバ地方で栽培されています。
ダージリン、キーマンと並ぶ三大銘茶で、深紅色の水色とバラの花を思わせるような華やかな香り、キレのある渋みが魅力で、世界中で高い人気を誇っています。

昼夜の寒暖差が大きい高地であるウバは、露が発生しやすく、これにより甘く刺激的な香りが作り出されます。

深く濃い水色と強いコクは、ミルクとも相性抜群で、すっきりとした味わいのミルクティーを好む方には特におすすめです。


ウダプセラワ(高地)

ウダプセラワは、標高1,300m~1,600mのスリランカ中央山脈東側に位置し、キャンディ地区とウバ地区に挟まれ、ヌワラエリヤ茶園エリアに隣接するハイグロウン産地です。
野生のヒョウなど希少な動植物が生息する自然保護区の原生林に囲まれたウバの一部が独立した茶園です。

透き通った紅い水色に渋味は控えめ、ウバとヌワラエリヤのふたつの紅茶の特徴を併せ持った、口当たりがよく、クセのない甘い香りが魅力です。

おすすめの飲み方は、ストレートティーです。


ディンブラ(高地・中地)

ディンブラは、標高約1,100~1,600mの高地及び中地に位置しますが、その茶園の多くは1,250m以上に位置しており、ハイグロウンティーの代表的エリアとされています。
島の西斜面に広がる、セイロン最古のお茶産地の一つで、美しい山岳風景や水に恵まれた産地です。
明るいオレンジ色に輝く水色で、香り、味わいのバランスが良く、清涼感のあるスッキリとした味わいが魅力です。
マイルドで優しい香味なので、初心者の方でも飲みやすい紅茶です。

深みのある爽やかな味わいは、ストレートやアイスティー、ミルクティー、どんなアレンジでもおすすめの万能紅茶です。


キャンディ(中地)

キャンディは、標高600m~1200mの古い寺院が湖畔に立ち並ぶ世界遺産の古都。
ミディアムグロウンを代表する名産地で、スリランカで初めて紅茶が作られた土地としても有名です。

水色は輝きのある紅色で、冷めてもクリームダウン(濁り)が生じにくく、紅茶で最も美しい水色とも言われています。
香り、渋みがやさしく、クセのない風味は、アイスティーやミルクティーはもちろん、スパイスを入れるアレンジティーにも最適です。


サバラガムワ(低地)

サバラガムワは、2000年代以降にルフナの北部が独立した新しい産地です。セイロン最大の紅茶生産地として知られ、標高610m未満のスリランカ中央山脈南西側、ルフナの北東に隣接する丘陵地帯です
濃い赤褐色の水色で、味わいは濃厚でしっかりとした中に、ルフナに似た、焦がした蜜のようなほろ苦い甘さが特徴ですが、スモーキーさは抑えめです。

濃い水色と力強い風味は、ストレートはもちろん、ミルクティーに最適な紅茶です。


アッサムとルフナの違い

ルフナ紅茶とアッサム紅茶は、水色が濃い赤褐色でよく似ていますが、風味や香りに違いがあります。

ルフナはスリランカ産で、渋みが少なく濃厚な風味が特徴ですが、アッサムはインドのアッサム地方が産地で、まろやかで濃厚なコクに、モルティー(麦芽のような)な香りが魅力です。
アッサムは、ミルクに負けないどっしりとした濃厚な風味で、ミルクティーにおすすめの紅茶です。


〈アッサム紅茶の特徴〉

産地・・・インドのアッサム地方
味わい・・・力強く濃厚なコクが魅力
水色・・・濃い赤褐色
香り・・・モルティー(麦芽のような)
おすすめの飲み方・・・ミルクティー


ダージリンとルフナの違い

ダージリンは、世界三大銘茶のひとつです。
インドのダージリン地方が産地で、香り高く、さわやかな渋味が特徴です。
主な旬は年3回、収獲時期によって茶葉の色や水色、呼び名も異なり、それぞれの味わいを楽しむことができます。特に夏摘みのセカンドフラッシュは、濃厚な果実香とコクのある味わいで、他の収穫期と比べて高品質とされています。

香りを楽しむストレートティーがおすすめです。


ルフナ紅茶のおすすめの飲み方

ルフナの豊かな個性をじっくりと味わえるストレートはもちろん、濃厚な味わいと香りで、ミルクに負けないくらいしっかりと紅茶の味が抽出されるので、ミルクティーにも良く合います。
また、スモーキーな風味は、スパイスとの相性が良く、チャイやモルドワインティーにもぴったりです。
中近東では、チャイを作るときにルフナが使われるのですが、色も風味も深いルフナを原料にすることでよりパンチの効いた味わいになります。ミルクとスパイスと紅茶のバランスがとれた絶品のチャイを楽しむことができます。

また、はちみつや黒糖などの自然な甘さとの相性も抜群です。


ルフナ紅茶のおいしい淹れ方

1.ポットを温める
2.ティースプーン1杯分の茶葉またはティーバッグ1個に、汲みたての水を沸騰させポットに注ぎ蒸らす
3.カップに注ぐ

お湯の量と蒸らし時間の目安は以下を参考にしてください。

・ストレートで飲む場合:150ml/4分
・ミルクティーで飲む場合:100ml/5分
・アイスティーで飲む場合:100ml/4分(氷たっぷりのグラスに注ぎ、かき混ぜ、急冷させる)

※お湯と茶葉の量、蒸らし時間が味のポイントです。お好みで調整してください。


ミルクティーの淹れ方

・ルフナ茶葉 ティースプーン1杯またはティーパック1個
・お湯 100ml(汲みたての新鮮な水を強火で沸かしたお湯)
・牛乳 100ml
 
1.ポットを温め茶葉をに入れる
2.お湯を注ぎ、ゆっくり5分蒸らす
3.軽く温めたミルク(100mlなら電子レンジで40秒程度)を加え、さらに2分蒸らす
4.茶葉をこす(ティーバッグは取り除く)

蒸らし時間が長いので、ポットやカップの下にマットを敷いて熱が逃げないようにしましょう。

ルフナ紅茶でぜひ試してほしいのがミルクティーです。
ミルクを入れることで味わいがマイルドに!
黒蜜のような甘い香りとクリアな後味は、他にはない風味のミルクティーを楽しむことができます。

甘味を足したいときは、強い風味と濃厚な甘さの黒糖がおすすめです。


アイスロイヤルミルクティーの作り方

・ルフナ茶葉 ティースプーン2杯またはティーパック2個
・お湯 100ml(汲みたての新鮮な水を強火で沸かしたお湯)
・牛乳

1.ポットを温め、茶葉を入れる
2.沸騰したてのお湯を注ぎ、5分程ゆっくりと蒸らし、かなり濃い紅茶を作る
3.お好みで砂糖を加える
4.グラスいっぱいに氷を詰めて、冷たい牛乳をグラスの1/2量注ぐ
5.紅茶が氷に当たるようにグラスに注ぎ、一気に冷やす
6.紅茶とミルクがきれいな2層に分かれるので、飲む直前にかき混ぜて完成

一気に冷やすことで、香りや風味を閉じ込め、濁り(クリームダウン)や渋みの出過ぎを防ぐことができます。


ルフナのアレンジティー

マサラチャイ

(2〜3杯分)
・ルフナ茶葉 大さじ山盛り1杯(約10g)
・水 250ml
・牛乳 250ml
・シナモンスティック 1/2本
・カルダモン 2粒
・クローブ 2粒
・ブラックペッパー 2粒
・しょうがスライス 2〜3片
・砂糖 大さじ1.5〜2(約20g)

(下準備)
・カルダモンはさやを割る
・シナモンスティック、クローブは手で軽く砕く

1.鍋に茶葉、スパイス、しょうが、水を入れ中火にかける
2.ふつふつと沸いてきたら火を弱め、1〜2分ほどかけてしっかりと煮出す
3.スパイスの香りが立ってきたら、牛乳、砂糖を加える
4.時々混ぜながら4分ほどかけてゆっくりと温め、沸騰する寸前で火をとめる
5.濾しながらカップに注ぐ

コクのあるマサラチャイの出来上がり♪

ルフナのしっかりとした濃い味にスパイスが効いて、おやつ感覚で飲めるチャイです。
仕事の合間のちょっと小腹がすいたときなどに♪

スパイスがないときは、しょうがとシナモンだけでも美味しく作れます。


キャンブリックティー

(2杯分)
・ルフナ茶葉 6g
・熱湯 300ml
・牛乳 適量
・ハチミツ 適量

1.温めたポットに茶葉を入れ、熱湯を注ぎ3~4分蒸らす
2.茶漉しを使って温めたティーカップに注ぎいれる
3.お好みの量のハチミツと牛乳を加える

キャンブリックティーとは、紅茶にたっぷりのミルクと砂糖を加えた、子ども向けのごく薄いミルクティーのことをいいます。
紅茶の本場イギリスで親しまれてきた飲み方で、日本では「子ども用ミルクティー」のような意味合いで紹介されることが多いです

就寝前やお子さまに向いています。


ホリデーミルクティー

・ルフナ茶葉 ティースプーン山盛り1杯
・水 120ml
・牛乳 100ml
・シナモン 少々
・カルダモン 1粒
・オレンジピール 少量
・はちみつ 適量
・ホイップクリーム 適量
〈トッピング用〉
・シナモンパウダー
・ナッツ(ピスタチオ・くるみなど)
・ドライオレンジ お好みで

(下準備)
・カップはあらかじめお湯で温めておく
・スパイスは軽く潰す(カルダモンなど)
・ナッツは砕く
・ホイップは冷えた状態で準備

1.鍋に水・シナモン・カルダモン・クローブを入れ、弱〜中火でゆっくり温める(約1〜2分)
2.スパイスの香りが立ったら、火を少し弱め、ルフナを入れ1分半〜2分しっかり抽出
3.牛乳を加えて弱火で温め、ふつふつ手前(約70〜80℃)で止める
4.オレンジピールを入れ30秒ほど蒸らす
5.茶こしでこしながらカップへ注ぐ
6.ホイップをスプーンまたは絞り袋で中央から高くのせる
7.シナモンパウダーを軽くふり、砕いたナッツを散らし、お好みでドライオレンジを添える

見た目も華やかなホリデーミルクティーの完成♪

「ホリデーミルクティー」は、特定の1つの決まった飲み物のことではなく、冬のホリデーシーズン(クリスマスなど)に楽しむ“特別感のあるミルクティー”の総称です。

もちろん、冬のホリデーシーズンだけでなく、おうちで飲むちょっとリッチな飲み物として、お客様のおもてなしティーとして、華やかな見た目とリッチな味わいが楽しめます。

濃厚なルフナとふわっと軽いホイップ、スパイスと柑橘の香りがご褒美感満載です♪


モルドワインティー

・ぶどうジュース(果汁100%) 1ℓ
・砂糖 250g(好みで調整)
・オレンジ 1個
・りんご 1個
・スパイス(シナモン、クローブ、ナツメグ、スターアニスなど )適量
・ルフナ紅茶

1.オレンジは輪切り、りんごはイチョウ切りにする
2.大きめの鍋にぶどうジュースと砂糖を入れ軽くかき混ぜる
3.カットしたフルーツとスパイスも鍋に入れ、鍋に火をつける
4.沸騰させないように気をつけながら15分ほど煮込む
5.そのまま一晩置く

モルドワインティー用のシロップが出来上がりです。

シロップとルフナ紅茶を1:5の割り合いでカップに注ぐとモルドワインティーの完成♪(比率はお好みで)


イギリスでは冬の飲物として定番の「Mulled Wine(モルドワイン)」は、日本で言うホットワインのことです。
同じようにワインにスパイスを入れたものをドイツでは「グリュワイン」、フランスでは「ヴァン・ショー」と呼びます。

本場イギリスではワインをベースに作りますが、ぶどうジュースベースなので、アルコールが苦手な方やお子さまにもおすすめです。

シロップはお砂糖がたっぷり入っているので保存可能です。
保存状態にもよりますが、冷蔵庫で約1ヶ月程を目安にしてください。

ワインの風味を出したいときは、飲む際に少しワインを足してもOK!

おしゃれなおもてなしドリンクとしても重宝します。


スイーツ&フードとのペアリング

ルフナの濃厚な味わいは、キャラメルやミルクチョコレート、ナッツなど、風味豊かな食材との相性が抜群で、香りの調和が楽しめます。

また、フルーツも合うのですが、フレッシュフルーツより、乾燥させて果物の甘味が濃縮されたドライフルーツの方が、深いコクのあるルフナに良く合います。
ドライフルーツとスパイスを使ったミンスミートパイや、ナッツとスパイス使ったキャロットケーキなど、スパイスとも好相性!

チーズケーキ、特にバスクチーズケーキのような濃厚なチーズ感も、甘くスモーキーな香りのルフナにぴったりです。

和のお菓子では、かりんとうがおすすめ!
黒糖の味が濃いものが良く合います。


まとめ

ルフナ紅茶は、黒蜜のような甘い香りに、しっかりとしたコクが魅力の紅茶です。
ストレートでも美味しくいただけますが、ミルクティーやチャイなど、ミルクやスパイスとの相性が抜群です。

セイロンティーの中でも、日常使いにぴったりなので、ぜひ一度、ルフナの魅力を感じてみてください。


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