生姜チップの効果とは?パウダーとの違いやおすすめの食べ方、レシピなど。

生姜チップは、生の生姜をスライスして乾燥させたもので、香り豊かでヘルシーなのが魅力です。
ポカポカと身体を温める成分「ショウガオール」を含み、冷え対策や健康維持をサポートすると注目されています。
ここでは、生姜チップの効果生姜パウダーとの違いや、生姜チップの作り方おすすめの食べ方アレンジレシピをご紹介します。

生姜チップとは?

生姜チップは、生の生姜を薄くスライスして乾燥させたものです。
水分を飛ばすことで、香りと辛み、栄養がギュッと凝縮されています。
生姜本来の自然な風味をそのまま楽しめるのが魅力で、お菓子作りやドリンク、お料理に、手軽に幅広く使える便利な食材です。


生姜チップの栄養と効果

生姜には、ファイトケミカルの一種である「ジンゲロール」が含まれ、加熱と乾燥をすることにより「ショウガオール」という成分に変化します。ショウガオールには、抗酸化作用や抗炎症作用があり、また、血流を高め深部の熱を作り出す作用により、免疫や代謝の向上に役立つとされています。
ショウガオールの優れた効能をみてみましょう。

参考:「ショウガオール含有組成物の製造方法」
https://patents.google.com/patent/JP6240300B1/ja


むくみ改善

むくみの要因はさまざまですが、冷えや血行不良はむくみの大きな要因と言われています。生姜チップの成分ショウガオールには、血流を良くする働きがあり、水分の循環を正常に行い、腎臓をはじめとする内臓の働きを良くし、余分な水分がしっかり排出されるようにします。
また、生姜パウダーに含まれるカリウムにも、余分な水分や塩分を体外に排出する働きがあり、むくみを改善してくれる効果が期待できるとされています。

★参考:食品医学研究所「第48節 しょうが(生姜)を食べると”むくみ(浮腫)がとれる!」

ガン予防

生の生姜にはジンゲロールという成分が多く、加熱するとジンゲロールの一部がショウガオールに変化します。このショウガオールには、強力な抗ガン作用があります。
さらに、ショウガオールには、抗がん剤との相乗効果を高めつつ副作用を抑えたり、抗がん剤や放射線および手術といったガン治療時に誘発しやすい悪心・嘔吐を抑えたり、また、ガンの予防にも効果が期待できるとされています。

★参考:食品医学研究所「ショウガオールは抗がん剤との相乗効果が抜群で、しかも予防効果も!」

妊娠つわりの緩和

生姜に含まれる成分のジンゲロールやショウガオールが、乗り物酔いの予防をはじめ、ガンの化学療法(抗がん剤)や手術、放射線による吐き気や嘔吐を抑える効果があります。
妊娠悪阻に対して、生姜はビタミンB6(ピリドキシン)よりも効果が高く、ジメンヒドリナート(鎮吐・鎮暈剤)と同等で副作用がより少ないとされています。

★参考:食品医学研究所「生姜は妊娠悪阻(おそ)の症状緩和にも効果が期待できます!」

花粉症の予防・緩和

生姜には、抗酸化、抗炎症、免疫調節作用などがあり、ジンゲロールやショウガオールは、鼻症状や生活の質を改善する点でロラタジン(〈商品名:クラリチン〉は第2世代の抗ヒスタミン薬)と同等に優れており、しかもロラタジンによる眠気・疲労・めまい・便秘などの副作用は生姜では生じないとされ、花粉症の症状を医薬品レベルで緩和するとされています。

★参考:食品医学研究所「知って得する最新情報!花粉症の予防や症状緩和に最強の食材トリオは?」

生姜パウダーと生姜チップの違い

生姜チップと同じ生姜が原料の「生姜パウダー」。
生姜チップと生姜パウダーのそれぞれの特徴をみてみましょう。


①形状と製法

生姜チップは、生の生姜を薄くスライスし乾燥させたもので、「見た目」や「繊維感」が残っています。
乾燥方法には天日干しや低温乾燥があり、自然の風味と辛みを生かしています。
一方、生姜パウダーは、生姜チップなどを粉砕して細かくしたもので、粒子が細かく、均一に混ざりやすいのが特徴です。製菓や飲み物など、均一な風味を出したい場合に便利です。


②風味と香り

生姜チップは、噛むたびに生姜の辛みと香りがじわっと広がり、自然な風味をダイレクトに感じられます。
生姜パウダーは、香りが立ちやすく、すぐに溶けるため、料理やドリンクにさっと使える手軽さがあります。


③使い方

生姜チップは、紅茶やお湯に入れて「生姜湯」として楽しんだり、お菓子やグラノーラのトッピングにもおすすめです。
生姜パウダーは、クッキーやパン、スープ、カレーなどに混ぜ込むのに適しており、量を調整しやすいのが利点です。


④保存性

生姜チップは水分が少なく、比較的長期保存が可能ですが、湿気には注意が必要です。
生姜パウダーも保存性は高いですが、粉末状のため湿気を吸いやすく、密閉容器での保存が適しています。


⑤栄養面

どちらも「ショウガオール」という辛味成分を含んでおり、温かい飲み物に加えることで体を温めるサポートが期待されています。
ただし、パウダーは加熱や粉砕の過程で一部の香り成分が揮発しやすく、生姜チップの方が素材本来の風味をより感じられる場合があります。


生姜チップの作り方

砂糖を使わない自家製生姜チップの作り方をご紹介します。

〈材料〉
・生姜 200g
・レモン汁(お好みで) 小さじ1
・塩 ひとつまみ

〈下準備〉
・生姜は皮付きでも皮をむいてもOK!汚れを落としてよく洗う
・繊維に沿って薄くスライスする(1〜2mmほどが目安)スライサーを使うと均一に仕上がります
・辛みを少しやわらげたい場合は、スライスした生姜を30分ほど水にさらす

〈作り方〉
1.鍋にお湯を沸かし、塩を入れ、生姜を1〜2分ほど下茹でする(辛みを強く残したい場合はサッと湯通し、やわらかくしたい場合は2〜3分茹でる)
2.茹でた生姜をザルにあげ、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取る
3.オーブンまたはフードドライヤーで乾燥

オーブンの場合:100〜110℃に予熱したオーブンで約1時間〜1時間半ほど焼く(途中で裏返すと均一に乾きます)
フードドライヤーの場合:60〜70℃で6〜8時間ほど乾燥させる

完全にカリカリに乾燥したら完成♪
密閉容器に入れ、湿気を避けて保管してください。

【ポイント】
・辛味が強いと感じる場合は、乾燥後に少しレモン汁をまぶしてもOK。
・スパイス感を出したい場合は、乾燥前に少量のシナモンやカルダモンをまぶしても◎。
・乾燥しすぎると苦味が出るため、最後の10分は焦げないよう注意してください。

【活用法】
・ハーブティーや紅茶に浮かべて香りづけに♪
・料理のトッピングに(サラダや炒め物に)
・手作りジンジャーエールの原料にもおすすめ


生姜チップのおすすめの食べ方とレシピ

生姜チップは、自然な辛みとスパイシーな香り、体をじんわり温めてくれるような感覚を楽しめます。
ドリンクやお菓子作り、料理などにも使うことができます。

《おすすめの使い方》
・お湯や紅茶に入れてジンジャーティーに
・ハチミツに漬けて「自家製ジンジャーシロップ」に
・ヨーグルトやグラノーラのトッピングに
・細かく砕いてクッキー・ケーキに混ぜる
・煮込み料理やスープに加えて香りをプラス
・炭酸水と合わせてクラフトジンジャーエール風に

季節の変わり目や冷えを感じる日々にもおすすめです。


生姜シロップ

〈約200ml分〉
・生姜チップ(砂糖不使用) 30〜40g
・水 250ml
・はちみつ 大さじ3〜4(お好みで調整)
・レモン汁(お好みで) 小さじ1

1.鍋に水と生姜チップを入れ、中火で5分ほど煮る
2.柔らかくなったら弱火にしてさらに10分ほど煮出す
3.火を止めて粗熱を取り、はちみつを加えてよく混ぜる(加熱しすぎると甘みの風味が飛ぶため、火を止めてから加えます)
4.お好みでレモン汁を加え、茶こしなどでこして瓶に移す

砂糖不使用の生姜チップで作っているので、自然な甘みと生姜のピリッとした風味が感じられる、体にやさしい手作りシロップになります。
冷蔵庫で約1週間保存できます。

【活用法】
・お湯割りでホットジンジャードリンクに
・炭酸水で割ってジンジャーエール風に
・紅茶やハーブティーに少し加えて
・ヨーグルトやパンケーキのソースとして

残った生姜チップは刻んで焼き菓子やチャイのトッピングにも使えます。


生姜チップとオートミールのクッキー

〈約10枚分〉
・オートミール 80g
・薄力粉 40g
・ココナッツオイル 30g
・はちみつ 大さじ2
・生姜チップ(砂糖不使用) 20g
・塩 ひとつまみ

1.オーブンを170℃に予熱する
2.生姜チップを刻んだら、材料をすべてボウルで混ぜ合わせる
3.スプーンで生地をすくい、オーブンシートに丸く並べる
4.170℃のオーブンで15〜18分焼く

砂糖不使用のヘルシークッキーの完成♪
生姜の香りと自然な辛みがアクセントに!


ジンジャーバナナブレッド

〈パウンド型1本分〉
・完熟バナナ 2本
・卵 1個
・オリーブオイル 大さじ2
・はちみつ 大さじ2
・薄力粉 120g
・ベーキングパウダー 小さじ1
・生姜チップ 20g

1.ボウルでバナナを潰し、卵、オイル、はちみつを加え混ぜる
2.粉類を加え、最後に刻んだ生姜チップを入れてさっくり混ぜる。
3.180℃のオーブンで35〜40分焼く

バナナの甘みと生姜のスパイスが効いたバナナブレッドの完成♪
冷やしても香りが楽しますよ。


ジンジャーエナジーボール

〈6個分〉
・デーツ 80g
・オートミール 50g
・生姜チップ(砂糖不使用) 15g
・ココナッツファイン 大さじ2
・シナモンパウダー 少々

1.全材料をフードプロセッサーで混ぜる
2.手で丸めて冷蔵庫で1時間冷やす

とっても簡単!混ぜて丸めるだけの栄養たっぷりのエナジーボールの完成♪
砂糖不使用でもデーツの甘さと生姜の辛みで満足感のあるおやつです。


ピリッとジンジャー香る豚角煮

☆豚バラ肉ブロック 500g
☆水(鍋に入れ、豚バラ肉全体浸かるくらい)
☆生姜チップ 10g
◎水 500cc
◎メープルシロップ 大さじ4
◎醤油 大さじ6杯
◎酒 大さじ3杯
◎生姜チップ 10g
◎塩 2g

1.鍋に☆を入れ、弱火で2時間下茹でする(時々アクを取り除きます)
2.豚バラ肉に箸がすっと通るくらいの柔らかさになったら取り出す
3.別の鍋に、2と◎を入れ、1時間弱火で煮込む

ジンジャー香るほろほろ角煮の完成♪
じっくり煮込むことで、やわらかく、ほろほろ食感の角煮に仕上がります。


生姜香る牛ステーキ

・牛ステーキ 1枚
・ニンニク(粗みじん)2片分
・生姜チップ(粗みじん) 大さじ1
・塩 少々
・コショウ 少々
・醤油 少々
・オリーブ油 大さじ2

1.ステーキ肉に塩、コショウを多めに振る
2.フライパンに油とニンニク、生姜チップを入れ色づくまでしっかり炒めたら、油と具を別々にする
3.お肉が常温になったらフライパンに②の油を入れ、片面2分程、返して2分程焼いたら、ホイルで包んで15分程置く
4.お皿に野菜とともに盛り付け、②の生姜チップと醤油をひとたらしお肉にかける
5.お好みで粒コショウを振る

ハーブ野菜とともに、お祝いやおもてなしに♪

ステーキ肉は常温にしてから焼いてください。


生姜チップの選び方

生姜チップは、加糖されているもの、砂糖不使用のもの、さまざまなタイプが売られています。
ここでは、ヘルシーな暮らしにおすすめの生姜チップを選ぶポイントをみてみましょう。


①砂糖不使用のものを選ぶ

生姜チップは、砂糖不使用のものを選ぶましょう。
原材料が「生姜のみ」または「生姜+最小限の自然素材」かをチェックしましょう。
砂糖不使用をうたっていても、実際には「ぶどう糖」や「還元水あめ」などが加えられていることがあります。
パッケージの原材料欄をチェックし、「生姜」または「生姜・食塩・でん粉」など、自然由来の原料のみで作られたものを選びましょう。
砂糖不使用タイプなら、料理にもスイーツにもアレンジしやすいです。


②農薬・化学肥料不使用のものを選ぶ

農薬・化学肥料不使用(オーガニック)のものを選びましょう。
生姜は皮ごと乾燥させることが多いため、栽培時の農薬や化学肥料の影響を受けやすい食材です。
「有機JAS」認証や「農薬不使用」「無化学肥料栽培」といった表示があると安心です。
農薬を使わず育てられた生姜は、香りがやさしく後味もすっきりしています。


③無添加のものを選ぶ

添加物・漂白剤・防腐剤不使用をチェックしましょう。
色をきれいに見せるために漂白剤を使用している商品もあります。
「無添加」「無漂白」「防腐剤不使用」と明記されているものを選ぶと、より自然な風味が楽しめます。


まとめ

生姜チップも生姜パウダーも、どちらも自然の恵みを手軽に楽しめるアイテムです。
ドリンク、お菓子、お料理など、いつものメニューにほんのひと工夫で、心も体もポカポカに♪
ぜひ、それぞれの使い方を参考に生活に取り入れてみてください。


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