くるみの驚異の健康・美容効果とは?栄養や効率のよい食べ方、レシピも。

くるみと木の器

お菓子やパンなどに使われるなど口にする機会の多い身近な食材の「くるみ」は、健康食品として注目されているナッツのひとつです。

オメガ3などの必須脂肪酸ビタミン、ミネラルなどバランスのよい栄養素を豊富に含み、その栄養効果は、健康、美容、ダイエットなど多岐にわたります。

独特の食感と香ばしさが楽しめるくるみの、栄養や健康・美容にいい効果、食べ方のポイントなどをご紹介します。

くるみの歴史

くるみの原産地は古代ペルシャ地方、現在のイランであるといわれています。
紀元前7000年頃から食用とされていた最古のナッツで、後に、現在の主な生産地であるアメリカのカリフォルニアを中心に栽培されるようになりました。
世界に流通しているくるみの約2/3がカリフォルニア産になります。

日本では縄文時代から食べられていたと考えられ、現在はお菓子やパンなどに使われ身近な食材となっています。


くるみの栄養・効果

くるみは、オメガ3脂肪酸がナッツ類の中で最も多く含まれています。
他にも、ビタミンEなどのビタミン類やマグネシウム、銅、亜鉛などのミネラルをはじめ食物繊維などバランスのよい栄養素が豊富です。
さらに、ポリフェノールやメラトニンなども抗酸化値がナッツ類の中で最も高く、コレステロールゼロ、低糖質でグルテンフリーな食材です。


オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は、血液中の脂質濃度を下げ、コレステロールや中性脂肪を下げる効果があります。
それにより、血流をよくし、高血圧や動脈硬化などの心血管疾患の予防になります。
脂肪は敬遠されがちですが、エネルギーを産生し、水溶性ビタミンや抗酸化作用を持つカロテノイドの吸収を助けたりと、身体に必要な栄養素です。また、満腹感がえられるため食べ過ぎを予防できます。
約ひとつかみのくるみ(約28g)で、一日のオメガ3の摂取量が摂れます。
身体の中では作ることができないので食事からの摂取が必要です。


ビタミンE

ビタミンEは、強い抗酸化力をもつ栄養素です。
細胞の老化を防ぎ、血管や皮膚を健康に保ってくれます。
また、末梢血管を広げ血行をよくするので冷え性の改善が期待されます。


ビタミンB群

ビタミンB群は、糖や脂質、たんぱく質の代謝を助ける重要な栄養素です。
ビタミンB群と呼ばれるビタミンは8種類ありますが、その中でもくるみに多いとされているのは、葉酸、ビタミンB1、B6です。

葉酸は、ⅮNAの合成に必要で、妊婦さんが特に注意して摂るべき栄養素です。
また、「造血のビタミン」とも呼ばれ赤血球を作るのに必須なビタミンです。
ビタミンB1は疲労回復効果が期待できます。
ビタミンB6は皮膚や髪の毛の再生を助けてくれる働きがあります。


ミネラル類

ミネラル類は、身体の調子を整える栄養素のことで、無機質とも呼ばれます。
ミネラルは身体の中で作ることができないので食事から摂取しなくてはいけません。
くるみに豊富なマグネシウムは、骨を形成する成分のひとつで、他にも神経機能、筋肉の収縮、体温や血圧を正常に調整する助けをします。

亜鉛は、新陳代謝やエネルギー代謝などさまざまな働きをする栄養素です。
細胞の生まれ変わりに大きく関係しています。
体内のビタミンAの代謝も促進します。
亜鉛が不足すると肌の状態が悪くなり、抜け毛が増えたりします。


食物繊維

食物繊維は、腸内にたまった老廃物を体外へ排出する働きや、善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあり、便秘の改善をしてくれます。
また、血糖値やコレステロールが上がるのを抑え、生活習慣病の発症を予防する効果が期待できます。


くるみの健康・美容効果とは?

くるみといえば、「オメガ3脂肪酸」ですが、他にも、ポリフェノールやトリプトファンも多く含まれており、健康維持や健康増進、また美容やダイエットなどに役立つ効果がたくさんあります。


生活習慣病の予防

生活習慣病とは、がんや糖尿病、心疾患や動脈硬化を原因とする心疾患・脳血管疾患などの疾患の総称です。
オメガ3脂肪酸には、悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロールを増やして、血液をサラサラにし、高血圧や動脈硬化の心疾患を予防する効果が期待できます。
さらに、ビタミンEやポリフェノールの抗酸化作用や食物繊維は、ガン発症や糖尿病の予防にも期待できることが明らかになってきています。


精神の安定・睡眠の質の向上

くるみに含まれるトリプトファンという成分は、代謝の途中でセロトニンを分泌します。
セロトニンは、脳内の神経伝達物質のひとつで、自律神経のバランスを整え精神を安定させる働きがあります。
また、「幸せホルモン」とも呼ばれ、心のバランスを整えストレスを軽減してくれるため、睡眠の質を高めてくれます。
さらに、くるみを食べるとメラトニンというホルモンの血中濃度が上がるといわれいます。
メラトニンには、体内時計を整え、夜になると自然と眠りに誘う効果があります。


美肌・美髪・エイジングケア効果

くるみには、ポリフェノールやビタミンEといった抗酸化作用をもつ栄養素が豊富です。
紫外線から肌を守りシワやシミを予防してくれるなど、細胞が酸化して錆びつくのを防いでくれる効果があります。
またオメガ3脂肪酸やビタミンB群は、皮膚の健康を保ち、ハリのある肌に導いてくれる効果があります。

髪の毛を作るのに必要なたんぱく質、ビタミン、ミネラルも豊富で、これらはハリのある強い髪を作る効果が期待できます。
特に亜鉛は、血行を良くし、育毛にも期待されています。


ダイエット効果

クルミには代謝を促すビタミンが豊富で、カロリーをエネルギーに換えやすくしてくれる効果があり、代謝が上がるので痩せやすい身体に近づきます。
また、くるみに含まれる良質な脂質、食物繊維やたんぱく質は、満腹感を与えてくれるので間食を抑えることができます。


疲労回復

くるみは、血流をよくする働きのあるビタミンEや抗酸化作用のある栄養素を多く含むので、細胞の新陳代謝を上げ、疲労した筋肉や細胞を回復させる効果があると考えられています。
また、ビタミンやミネラルは運動で消費したエネルギーを素早く補給します。


認知機能の改善

オメガ3脂肪酸は、脳の情報伝達に関わる細胞の膜に含まれ、神経の伝達に重要な役割をしています。
そのため脳の発達に必要な栄養を供給し、認知機能を助けます。
それにより認知機能の低下を改善してくれる効果が期待できます。


くるみの効率のいい食べ方のポイント

くるみの効果を効率よく発揮するには、食べる量やタイミング、食べ合わせに注意するとよいでしょう。


くるみの適量・食べるタイミング

一日の理想的な摂取量は、ひとつかみくらいの7粒(約28g)がおすすめです。
多くても10粒程にしましょう。
これで約200kcal程度です。
食べ過ぎるとカロリー過多になるので注意しましょう。

食べる時間帯は、基本的にはいつ食べても大丈夫ですが、くるみは食物繊維が多く消化に少し時間がかかるので寝る直前は控えた方がよいです。
小腹が空いたときに食べれば少量で満腹感がえられます。


くるみの健康効果が高まる食べ合わせ

・緑茶、ブロッコリー・・・肝臓脂肪を減らす働きが高まります
・緑茶、ラズベリー、りんご・・・糖尿病の予防効果が高まります

緑茶は、糖と脂肪の代謝を助ける働きを高めるので、健康効果が得やすいです。


くるみの食べ方・おすすめレシピ

くるみはそのまま食べるのが一番手軽で、くるみのおいしさを感じることができますが、素朴でクセのない味なのでお料理にも活用できます。サラダやヨーグルトのトッピングにするだけでもアクセントになっておすすめです。


くるみとチーズのポテトサラダ

いつものポテトサラダに、クリームチーズとくるみ(生)を混ぜるだけです。

目安は、じゃがいも3個くらいに、クリームチーズ60g、くるみ90gです。
お好みでフライドガーリックを適量入れても美味しいです。


くるみ味噌

・くるみ 100g
・みりん 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・みそ 大さじ2

1.くるみを3~4㎜程にカットする
2.フライパンで中火で2~3分乾煎りする
3.香ばしい香りがたってきたら、みりんを加え煮立ったら火を止める
4.砂糖、みそを加え混ぜ合わせる

冷蔵庫で約2週間保存可能です。


まとめ

くるみを習慣的に食べることで、病気の予防や美容やダイエットに嬉しい効果が期待できます。
いつまでも元気なからだで過ごすためにも、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。


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