アッサム紅茶とは?ダージリンとの違いや美味しい飲み方、効果効能。

世界最大の紅茶の産地と知られているインドで、半分の生産量を占めている「アッサム紅茶」。

コクのある甘い香りと濃厚な風味が特徴で、数ある紅茶の中でも人気の高い茶葉です。

またアッサムには、意外と知られていない健康や美容に役立つ栄養素が含まれています。

ここでは、アッサム紅茶の効果効能ダージリンとの違いアッサム紅茶の美味しい飲み方をご紹介します。

アッサム紅茶とは?

アッサムは、インド北東部にあるアッサム地方で収穫される紅茶です。
世界最大の紅茶の生産地として知られるインドで、全体の生産量の約半分を占めているのがアッサムです。
豊富な雨量や高温多湿といった紅茶に最適な気候によって、濃厚で甘い香りをもつアッサム紅茶がつくられています。

紅茶の茶樹は、「アッサム種」「中国種」「クローナル種(ハイブリッド)」の3種類あります。
インドでははじめ、イギリスによって栽培が進められていた中国種の茶葉が育たず、紅茶の栽培は困難とされていました。
ところが1823年、インドで自生していたアッサムの茶樹である「アッサム種」が発見されことで、インドでも紅茶の栽培が可能になりました。
アッサム種が発見されたことにより、インドは世界最大の紅茶生産国にまで成し遂げたのです。


アッサム紅茶の効果・効能

アッサムには、タンニンやアッサムサポニンという成分、紅茶ポリフェノールの「テアフラビン」、アミノ酸の一種の「テアニン」などが含まれており、身体に良い様々な効果が期待できます。


生活習慣病予防

アッサム紅茶には、他の紅茶にはない「アッサムサポニン」という成分が含まれています。
アッサムサポニンとは、紅茶の渋みや苦みとなるポリフェノールの一種のタンニンと同じです。
この成分には、血中の悪玉コレステロールを減らす働きがあり、血栓リスクを減らしてくれます。
また、血流を良くし、活性酸素を減らしてくれるので、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。


風邪やインフルエンザの予防

主に紅茶に含まれるポリフェノールの一種である「テアフラビン」は、高級紅茶にもわずかしか含まれない希少な成分で、緑茶のカテキン以上の機能性があり、「スーパーカテキン」と呼ばれています。
アッサムには、このテアフラビンが含まれており、強い抗菌作用があるので、アッサムでうがいをすることで風邪や全てのインフルエンザウイルスの感染力を失わせ、感染を予防する働きがあるといわれています。


ストレス緩和・リラックス効果

アッサムには、アミノ酸の一種で「テアニン」が含まれています。
テアニンは、リラックスさせる成分で、緊張を和らげ、興奮を鎮める効果があります。

むくみ解消・デトックス効果

アッサムにはタンニンも含まれます。
赤ワインにも多く含まれるポリフェノールの一種であるタンニンは、新陳代謝をよくし、老廃物を身体の外に出す働きがあります。
身体に溜まった余分な水分を体外に出し、むくみを解消してくれる効果があります。


シミ・しわ予防・美肌効果

アッサムに含まれるタンニンには、肌にメラニンが増殖したり沈着するのを抑える働きがあります。
また、タンニンはたんぱく質と結合する働きがあります。
それにより、組織を縮める収れん作用で、毛穴や皮脂腺を引き締める効果があります。
毛穴が目立ちにくくなり、オイリー肌の人にも効果が期待できます。


アッサムとダージリンの違い

アッサムとダージリンは、どちらもインドで生産されている茶葉です。
違いをみてみましょう。


アッサムの特徴

〖産地〗 インド北東部 アッサム地方は広大な平原地
〖種〗 アッサム地方で発見された野生の茶樹 アッサム種
〖茶葉〗 黒褐色、粒状のCTC製法(※)茶葉が90%以上
〖味〗 甘みと独特のコクが強い ミルクと混ぜても風味が損なわれないのでミルクティーが合う
〖香り〗 モルティ(麦芽香)、香りは強く芳醇
〖水色〗 深く明るさのある赤

※ CTC製法・・収穫した茶葉を押しつぶし(C/クラッシュ)、引き裂いて(T/ティアー)、丸めた(C/カール)ものです。CTC製法の茶葉は短時間でも風味や味わいが抽出できるのでティーバッグに用いられることもあります。粒が細かい程、濃い味になります。


ダージリンの特徴

〖産地〗 インド北東部 ダージリン地方は標高2000m近い高原地帯
〖種〗 中国由来の茶樹 中国種
〖茶葉〗 茶褐色 オーソドックス製法(※)が多い
〖味〗 マスカットフレーバーが特徴 落ち着いた渋みでストレートティーとして愛飲されることが多い
〖香り〗 フルーティー
〖水色〗 赤みの薄いオレンジ色

※オーソドックス製法・・伝統的な製法を忠実に機械で再現したもので、機械化はされているものの、工程ごとに人の手が入る製法。


アッサム紅茶のクオリティーシーズン

アッサム紅茶をはじめとする紅茶にはクオリティーシーズンと呼ばれる、良質な茶葉が収穫できる時期があります。

クオリティーシーズンではない12~1月は、茶樹の整備期間で製造は休止しています。

ファーストフラッシュ(春摘み)

アッサム紅茶は3月から11月にかけて収穫期を迎えます。
その中でも最初に摘まれる3月から4月の春摘みの茶葉を、ファーストフラッシュといいます。
さわやかな香りと渋みが少なくあっさりとした程よいコクが味わえるのが特徴です。
ストレートで飲むのがおすすめです。


セカンドフラッシュ(夏摘み)

5月から6月に収穫される茶葉で、味・香り共にアッサム紅茶の一番の旬の時期といわれています。
クオリティーシーズンの中でも一番評価が高く、最も良質な茶葉がとれます。
リーフティーで出回っているのは、ほとんどがセカンドフラッシュの茶葉です。
アッサム紅茶の「モルティーフレーバー」と呼ばれる甘く奥深い少しスモーキーさも感じる芳醇な香りと濃厚で
力強いコクが特徴です。
この最も味わい深い時期の茶葉はミルクティーやチャイで飲むのがおすすめです。


オータムナル(秋摘み)

収穫期の最後にあたる秋摘みの茶葉で10月から11月にかけて収穫される茶葉を、オータムナルまたはオータムフラッシュといいます。
コクと甘みがまろやかで、ほどよい渋み、後味はさらっとしているのが特徴です。
水色は明るく、バラ色の褐色といわれます。
ストレートでもミルクティーでも美味しくいただけます。


アッサム紅茶の美味しい飲み方

アッサム紅茶は、茶葉の収穫時期で味や香りが異なるので飲み方を変えるとより美味しく味わうことができます。


ストレートティー

(ティーカップ2杯分)

1.ポットに茶葉を6g入れ、95℃のお湯を300㏄注ぎ蓋をして3分程蒸らす
2.蓋をとり、茶葉を軽くスプーンで混ぜ、茶こしでこしながらカップに注ぐ


ミルクティー

ストレートティーの同量から約1.5倍程の茶葉に同じように淹れてください。
最後に、1ティーカップの紅茶に8㏄程のミルクを加えます。
お好みで砂糖を入れてもОK。

※アイスミルクティーは美味しいですが、ストレートアイスティーは不向きです。


チャイ

(ティーカップ2杯分)

1.小さな鍋に水140㏄入れ沸騰させる
2.沸騰したら火を止めず、茶葉10gを入れ1~2分煮だす
3.鍋の縁に小さな泡が立ってきたら、牛乳140㏄を加え、強火にして再度沸騰させる
4.沸騰したら弱火にして、かき混ぜながら色を見て、濃茶色になってきたら火をとめる 砂糖はお好みで
5.茶こしでこしながらカップに注ぐ

お好みで、シナモンやカルダモン、ジンジャーなどのスパイスを加えると、エスニックな香りのスパイスチャイになります。
鉄製の鍋では、茶葉の成分のタンニンと鉄が結合し味が悪くなるので、ホーロー製などの鍋を使用してください。


まとめ

アッサム紅茶は、力強いコクのある甘い香りとミルクを入れても満足できる濃厚な風味で愛されています。
収穫時期によって味わいの違いを楽しめるので、紅茶好きにはうれしいですね。
ぜひ飲み方を変えて味わってみてください。


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