スパイスの女王「カルダモン」の効果・効能は?おすすめの使い方やレシピも。

甘くエキゾチックでありながらも清涼感のある香りと、ピリッと刺激的な辛みが特徴の「カルダモン」。

スパイスの女王』とも呼ばれるカルダモンは、カレー粉にも入っている身近なスパイスで、肉や魚の臭み消し、チャイやコーヒーの風味付けなど、幅広く料理に活用できます。また、強い香りを活かし、口臭ケアなどにも役立ちます。

ここでは、カルダモンの効果・効能や、ホールとパウダーの違いおすすめの使い方レシピなどをご紹介します。

カルダモンとは

カルダモンは、インドやインドネシア原産のショウガ科の多年草です。
和名は「ショウズク」といいます。
「カルダモン」という名前は、ヒンドゥー語で心臓を意味する「カルディア」から由来しているそうです。

スパイスとして使われているのはカルダモンの種子で、甘くエキゾチックなのに清涼感のある香りで、ピリッとした辛さとほろ苦い風味が特徴です。
カルダモンのさわやかで上品な香りから「香りの女王」「スパイスの女王」とも呼ばれ、高貴な香りとして評されています。

カルダモンは栽培が大変難しく、手間がかかることから、サフラン、バニラについで世界で3番目に高価で、貴重なスパイスとされています。

カルダモンの香りは独特で、他のスパイスで代用するのは難しいです。
お菓子やデザートにカルダモンが使われている場合にシナモンで代用する方もいるみたいですが、風味は全く異なります。


カルダモンの歴史

カルダモンの歴史は古く、インドでは紀元前から医薬品として使われ、古代エジプトでも「聖なる香煙」として儀式の際にお香として用いられていたといわれています。
2世紀頃に香辛料としてヨーロッパに伝えられケーキやパンに使われるようになりました。
インド伝統医学アーユルヴェーダでは人々の身体を癒やす生薬として、今現在も使われています。

日本には明治時代より、食欲増進の薬(苦味チンキ)の原料に使われ、現在では主にカレー粉の原料として使われています。
また、その高貴な香りを活かして、アロマや香水にも使用されています。



カルダモンの種類

カルダモンは大きく分けて、「グリーンカルダモン」と「ブラウンカルダモン」の2種類があります。
見た目や香りは全く違う別種です。
違いをみてみましょう。


グリーンカルダモン

インドやマレーシアで栽培されており、日本のスーパーなどでよく見かける品種です。日本で流通しているのはほとんどがグリーンカルダモンになります。

1㎝程の薄緑色のさやの中に10~20粒程の黒い種子が入っていて、この種子が清涼感のある強い香りを放ちます。
グリーンカルダモンは最も良質とされています。

このグリーンカルダモンを漂白したホワイトカルダモンと呼ばれるものもありますが、日本ではほとんど流通していません。


ブラウンカルダモン

ネパールやインドなど一部の地域で栽培されている品種で、ブラックカルダモンとも呼ばれます。
大きさが2㎝以上の黒もしくは茶色のさやの中に40~50粒程の種子が入っており、種子の表面はザラついています。

グリーンカルダモンより少し苦味が強く生姜のようなスパイシーさがあることから「ワイルドカルダモン」と呼ばれることもあります。
日本では希少なため見かけることは少ないですが、インドではカレーやビリヤニ(肉、魚、野菜などから作るインドの炊き込みご飯)などに使われています。独特で強烈な香りなので、肉や魚料理との相性が良く、生臭さを取り除く働きもあります。


ホールとパウダーの違い

カルダモンにはホールとパウダーがあり、それぞれ役割が違います。


ホール

カルダモンのホールは、薄緑色のさやに黒い種子が包まれている状態です。
種子が香りを発している箇所なので、使用する際は、さやを手で割るか、包丁やハサミで軽く割れ目を入れ、そのまま料理に使用します。
割れ目を入れることで、香りが種から料理に出やすくなります。

ホールのカルダモンは、じっくり香りを引き出すカレーなどの煮込み料理に適しています。
炒め物で使う場合は、油を熱し種子を入れ、焦がさないようにじっくりと油に香りを移すようにテンパリングをします。
他にも、マリネやソースなどの液体に入れて香りづけをするほか、チャイやコーヒーの香りづけにも向いています。
また、種をそのまま口に入れ噛み砕く事で口臭予防にもなります。


パウダー

カルダモンのホールを砕いて粉状にしたものがカルダモンパウダーです。

ほかのスパイスとブレンドしてカレーに入れるなど、食材に混ぜ込んだり、パンや焼き菓子の生地に練り込んで使います。
また、コーヒーやヨーグルト、煮込み料理の最後に振りかけ、香り付けとして使ったりします。

パパッと振りかけるだけなので、手軽に使えるのが魅力ですが、香りが飛びやすいので、開封後はしっかり蓋を閉めて保管しましょう。


カルダモンの効果・効能

古くから芳香性健胃薬として知られ、インドの伝統医療「アーユルヴェーダ」では最も安全な消化促進剤とされ、漢方の世界でも重宝されるほど体に良い成分が含まれています。


消化器官・呼吸器官の不調の改善

カルダモンの主成分「テルピニルアセテート」が、胆汁の分泌を促し消化を助けます。胃もたれやお腹の張りを改善するほか、腸内にたまったガスを取り除くなど、胃腸トラブルの改善が期待できます。
呼吸器官の不調に対しても効果があるといわれ、咳や痰を抑える働きもあります。


口臭の予防

カルダモンは古くから口臭のケアのために使われてきました。
カルダモンには、シオネールと言う植物性の殺菌成分が含まれており、口臭を抑える成分が多量に含まれています。
食後やアルコールを摂ったあとにカルダモンの種を噛むと効果的です。
また、ハーブティーとして飲むのも口臭の予防にもなり、消化も早めてくれるのでオススメです。


参考:特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会「口腔ケアに有効なハーブ」 https://www.medicalherb.or.jp/archives/236849

発汗作用

カルダモンには、血の巡りをよくし、体を温める作用があります。
さらに発汗を促す働きもあるので、デトックスやダイエット効果も期待できます。
発汗により体温を下げる作用で、風邪の引きはじめにも効果的です。


疲労回復・リラックス効果

カルダモンには、自律神経のバランスを整える酢酸リナリルや、血圧降下作用のあるリナロールなどの香り成分が含まれるため、心身をリラックスさせる効果が期待できます。
また、香り成分シオネールには精神を安定させる作用があり、緊張した体を緩めて、疲労を回復させる効果も見込めます。


集中力アップ

カルダモンを摂取すると脳の血流がアップするといわれています。それにより脳が活性化され集中力が上がるとされています。
また、カルダモンの香りにも集中力を上げる作用があるので、勉強や仕事をするときにコーヒーや紅茶など飲み物に入れて摂るといいでしょう。


カルダモンの副作用は?注意点

カルダモンは、過剰摂取すると消化機能を阻害してしまう恐れがあります。これはカルダモンに、胃の粘膜を鎮静化させたり過度な胃酸の分泌を防ぐ効能があるためです。
カルダモンの過剰摂取によって、これらの効能が促進されすぎると逆に消化機能を阻害することが考えられます。 特に小さな子どもには、大人にとっての適量が過剰摂取となる可能性があるため、注意してください。
通常、香辛料として使う場合に過剰摂取になることはないと思われます。

一日の摂取量は定まっていません。過剰摂取にならないように調整しながら使用しましょう。


カルダモンの使い方

カルダモンは、カレーやチャイのスパイスとして欠かせないのはもちろん、肉料理の臭み消しやお菓子の香り付けにも活用できます。
紅茶やコーヒーに入れたり、ヨーグルトやアイスクリームにかけたり、甘いお酒が苦手な人には、カルダモン焼酎もおすすめです。

カルダモンは香りが強いので、少なめかなと思う分量にするのがポイントです。


カレーの香り付けに

カレーの主原料にもなっているカルダモンは、カレー作りに欠かせないスパイスです。
スパイスをブレンドして自分好みのカレー粉を作ったり、ホールのカルダモンをスタータースパイスとして利用するのもおすすめです。

スタータースパイスとは、料理の初めに油でスパイスを炒め、スパイスの香りや薬効成分を油に移す作業です。
これをすることで各段に香りがアップします。


スイーツの香り付けに

カルダモンの爽やかな香りは甘いものと相性バツグンです。
焼き菓子やパン、冷たいデザートにカルダモンを加えると、上品な香りが漂います。


コーヒーや紅茶に

インドやトルコなどでは、来客にカルダモンコーヒーでもてなすそうです。

作り方は、いつも作るコーヒーの作り方で、コーヒーフィルターの中にコーヒーの粉を入れたときにカルダモンも一緒に入れて2~3分煮出すだけです。
その際、ホールの殻を割って種とコーヒーの粉を入れます。
種に割れ目を入れるとさらに香りが楽しめます。

同じく紅茶も、茶葉と一緒にお湯を注げばできあがりです。

食後に飲むと消化を助けてくれ、また口臭ケアにもなります。


カルダモンのレシピ

カルダモンは、インドや北欧では普段の料理に欠かせないスパイスです。
甘い物から辛い物まで幅広く使え、とても重宝するスパイスです。


スパイスで作るバターチキンカレー

・鶏もも肉 300g
・トマトの水煮缶 1缶(400g)
・カシューナッツ 80g
・水 300ml
・サラダ油 大さじ2
・バター 40g
・砂糖 小さじ4
・生クリーム 100ml
・ガラムマサラ 小さじ1
・塩 小さじ2/3

<A>
 ・クミン(パウダー) 小さじ2
 ・コリアンダー(パウダー) 小さじ2
 ・パプリカ(パウダー) 小さじ2
 ・おろししょうが 小さじ1
 ・おろしにんにく 小さじ1
 ・プレーンヨーグルト 100g

<B>
 ・クミンシード(ホール) 小さじ2
 ・シナモンスティック 1本
 ・カルダモン(ホール) 6粒

<C>
 ・ターメリック(パウダー) 小さじ2
 ・パプリカ(パウダー) 小さじ2
 ・チリーペッパー(パウダー) 小さじ1/2
 ・コリアンダー(パウダー) 小さじ2

1.鶏肉は皮目にフォークで穴を開け、大きめのひと口大に切る
2.ボウルに鶏肉、<A>を入れてよくもみ込み、冷蔵庫で30分~1時間ほど漬け込む
3.トマトの水煮缶はミキサーでペースト状にし、カシューナッツは分量の水に30分ほどつけておき、ミキサーでペースト状にする
4.フライパンにサラダ油を入れて熱し、<B>のスパイスを入れて中火で1~2分程炒め、香りを油に移す
5.4で鶏肉を肉の色が変わるまで焼き、カシューナッツのペーストを加えて炒める
6.<C>とトマトのペーストを加え8分程煮る
7.バター、砂糖、生クリームを加えて全体を混ぜ、ガラムマサラ、塩で味を調える

全部スパイスから作る本格的バターチキンカレーです!


ホールで作る本格チャイ

(4杯分)
・アッサムかセイロン茶葉 ティースプーン4~5杯
・カルダモン(ホール) 4個
・セイロンシナモン(スティック) 1本
・クローブ(ホール) 4個
・水 400㎖
・牛乳 400㎖
・砂糖 適量

1.シナモンは4つに手で折る、カルダモンはサヤから黒い種子を取り出してすり鉢でつぶす(サヤは使うので捨てない)クローブはそのままで
2.鍋にスパイスと水を入れ強火にかける(カルダモンはサヤも一緒に)
3.湯が沸いたら中火にする
4.湯が茶色になるまで煮出す
5.火を止め茶葉を加え2分程おく
6.牛乳と砂糖を加え中火にかけ煮立つ直前で火を止める
7.茶こしで濾してからカップに注ぐ

ホールを使うことで深い香りのチャイができあがります。


カルダモンホットミルク

・牛乳 300〜350ml
・水 50ml
・カルダモン(ホール) 4粒
・塩 ひとつまみ

1.カルダモンをさやから種を出し、さやごと水を入れて煮詰める
2.香りが出てきて水の色がほんのり飴色になったら牛乳を入れ、塩をほんのひとつまみいれる
3.カルダモンと牛乳がなじむように軽く混ぜ、沸騰する手前で火を止める
4.カルダモンを茶漉しでこしカップに注ぐ

牛乳は沸騰前(65〜72℃)で火を止めると美味しく味わえます。
ほんの少しの塩を入れることにより味がぐっとしまります。

お好みではちみつをかけてもgood!


カルダモン焼酎

[1杯分]
・ホールカルダモン 2粒
・砂糖 大さじ1
・水 大さじ2
・焼酎 適量
・炭酸水 適量
・レモン果汁 適量

1.ホールカルダモンのさやをむき、種子を出し耐熱容器に入れる(さやごと)
2.1に砂糖、水を入れ、600Wの電子レンジで1分温める
3.粗熱が取れたらカルダモンを濾し、お好みの量の焼酎と炭酸で割る
4.レモン汁を加える

爽やかなお酒で、エスニック料理やインド料理などいろいろな料理に合います。
スパイス好きな方には特におすすめです。


まとめ

爽やかで上品な香りが魅力のカルダモンは、カレーなどの煮込み料理やスイーツ、ドリンクなどさまざまな料理に活用でき、とても重宝するスパイスです。
たくさんの身体に嬉しい効果があるので、ヘルシーな食生活のために、日々の食事にカルダモンを取り入れてみてください。


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