美容と健康の味方「キャロブパウダー」の栄養や効果効能とは？使い方も紹介！

キャロブとは、地中海地方原産のマメ科の植物で、キャロブのサヤの形がイナゴのように見えることから、日本では「イナゴ豆」と呼ばれています。
キャロブの豆を取り除いた後の、サヤの部分を焙煎して粉末にしたものがキャロブパウダーです。
キャロブ自体に甘みがあり、天然の甘味料といわれています。

キャロブの歴史はとても古く、古代エジプトの時代から既に甘味料として使われていました。
サトウキビの栽培がまだほとんどされていなかったため、甘味料はほとんど出回っていない中、地中海沿岸ではキャロブが甘味料として料理の味付けに用いられてきたのです。
また、洗礼者ヨハネが砂漠を超える間、キャロブを食べていたという伝説から、「Sｔ．John's bread（聖ヨハネのパン）」とも呼ばれています。

現在の主な栽培地域は、イタリア、スペイン等の地中海沿岸とアメリカやメキシコ、南アフリカ、インド諸国、オーストリアや中近東など世界に広まっています。

現在は、色や風味が似ていることからココアの代替品として使われることが多く、ノンカフェインなので妊娠中のママにも注目されています。
アレルギーのお子さんにもチョコレートの代わりとしても使われています。
また、安心素材なのでペットのおやつとしても使われ、「犬も食べられるチョコレート」といわれています。

「太らないチョコレート」とも呼ばれているキャロブは、脂質がほとんどなく低カロリーです。
日本では健康食品としても用いられ、栄養価が高いことも特徴です。

カルシウムは、体の中にもっとも多く存在するミネラルで、成人の体重のおよそ１～２％を占めています。
丈夫で健康な骨や歯を作り、筋肉や神経の機能を正常に保ち、ホルモンの分泌を調節する働きがあります。
不足すると身体のだるさ、肩こりなどを引き起こす原因となります。
キャロブはココアの約３倍のカルシウムを含んでいます。

食物繊維は、カラダのなかにある有害物質などの排出を促す働きがあります。
食物繊維には不溶性と水溶性があり、不溶性には排便を促す効果があり、水溶性には血糖値の上昇などを抑える働きがあります。
「不溶性2：水溶性1」の割合で摂ることが理想とされています。
キャロブにはココアの約２倍の食物繊維が含まれています。

鉄は、赤血球に含まれるヘモグロビンを作るのに必要な栄養素です。ヘモグロビンには、呼吸で取り込んだ酸素を肺から体のすみずみまで運ぶ働きがあります。
不足すると、頭痛、動悸、食欲不振、倦怠感などの症状が現れ、鉄欠乏性貧血を起こしてしまいます。特に女性は月経によって不足しがちです。
キャロブには鉄分が豊富に含まれています。鉄分の吸収を高めるためには、ビタミンCやたんぱく質などの栄養素と一緒に摂るといいでしょう。

ピニトールは、キャロブのサヤに含まれている栄養素で、ビタミンＢ群の一種です。
キャロブなどのマメ科の植物に存在する天然の成分で、血糖値や肝機能の改善に効果を発揮するが認められています。
ピニトールは、カラダのなかに摂りこまれると、カイロイノシトールと呼ばれる成分に変換されます。

キャロブは、カルシウム、鉄分、食物繊維などの栄養素を豊富に含み、 特に、キャロブのサヤから抽出される「ビニトール」という天然の物質にはカラダにいい効果が期待されています。
詳しくみてみましょう。

キャロブのサヤに含まれているピニトールという栄養素は、マメ科の植物に含まれる天然の成分で、ビタミンＢ群の一種です。
インスリンと同じような働きをするといわれ、血糖値や肝機能を改善する効果が証明されています。


★参考：「大豆の新規機能性成分の開発：
黒大豆種皮ポリフェノールとピニトール」

イソフラボンは“植物性のエストロゲン”などと呼ばれていますが、ピニトールは“植物性のインスリン”とも呼べる成分です。
インスリンは糖代謝に深く関わり、血糖値を下げてくれる働きがありますが、ピニトールも同様の働きをします。

不妊の原因と言われている多嚢胞性卵巣症候群（PCOS）と関連しているのが血糖値です。多嚢胞性卵巣症候群と診断される方の1/3は肥満体質とも言われています。
血糖値が高くなり肥満体質になることで排卵に支障が出ると言われており、インスリンの役割としてピニトールを摂取することで多嚢胞性卵巣症候群の予防や改善が期待できます。


★参考：「大豆の新規機能性成分の開発：
黒大豆種皮ポリフェノールとピニトール」

キャロブの豊富な食物繊維は、腸の働きを促し便秘を改善、空腹を感じるホルモンの分泌を抑制し食べ過ぎを防ぎます。
また、キャロブの元々の甘みがあるので糖分を加えなくても良くヘルシーです。
キャロブには他にもミネラルやビタミン類も多く含んでいるのでダイエット中に不足しがちな栄養も補えます。

キャロブパウダーは、ココアパウダーの代用品として使えます。
ココアパウダーのように、牛乳で溶いて飲んだり、お菓子やパンを作るときに混ぜ込んで使うことができます。

キャロブパウダーが牛乳に溶けにくい場合は少量のお湯で溶いてから使用して下さい。
キャロブ自体に甘みがあるのでココアの代わりに使用する場合は、砂糖の量を1/2〜2/3程度の量にすると、レシピ通りに砂糖を入れたときと同じ位の甘さになります。

・全粒粉（または中力粉）　150g
・キャロブパウダー　100g
・ベーキングパウダー　小さじ1と1/2
・豆乳　180ml
・メープルシロップ　大さじ5
・油（なたね油やオリーブオイルなど）　大さじ2
・ナッツやドライフルーツ　お好みで

１．全粒粉、キャロブパウダー、ベーキングパウダーをふるい、ダマにならないように混ぜる
２．ほかの材料を全て加え、さっくり混ぜる
３．パウンド型にクッキングシートを敷き、生地を流す
４．180℃のオーブンで約30分焼く

卵や砂糖不使用のヘルシーパウンドケーキです。
ダイエット中でも罪悪感なくスイーツを楽しめそうですね。

・キャロブパウダー　10ｇ
・米粉　50ｇ
・コーンスターチ　30ｇ
・アーモンドプードル　20ｇ
・シナモンパウダー　小さじ1
・チアシード　15ｇ
☆メープルシロップ　40ｇ
☆菜種油　30ｇ
☆牛乳(豆乳)　15ｇ
☆塩　一つまみ

１．☆をボウルに入れ混ぜる
２．粉類とチアシードを加えまとめる
３．３～４㎜の厚さに伸ばし型抜きをする
４．170℃に予熱したオーブンで15～20分程焼く

チアシードとキャロブの栄養満点スーパーフードクッキーです！
シナモンを入れることで香りが良くなりますよ。

・牛乳　150ml
・キャロブパウダー　大さじ２杯程度
・シナモン　少々
・ナツメグ　少々
・はちみつ　お好みで

１．鍋に牛乳、キャロブパウダーを入れ、弱火で温める
２．沸騰しないように温め、泡だて器で混ぜる
３．シナモンとナツメグを加え、お好みではちみつを加える
４．泡だて器で泡立て、火を止める

カフェインレスのキャロブドリンクのできあがりです♪

キャロブパウダーは、色や風味が似ていることからココアやチョコレートの代替品としてよく利用されますが、ココアと比べても栄養価が高く、低脂質です。
健康や美容に優れた効果が期待でき、ノンカフェインなので妊婦さんやお子さんも安心して食べることができます。
アレルギーでチョコレートが食べれない方にもおすすめです。