ひよこ豆の女性に嬉しい栄養や効能は?おすすめ簡単レシピも。

ほんのり甘くほくほくとした食感が人気のひよこ豆

ひよこ豆には、たんぱく質やイソフラボン、葉酸や食物繊維などの栄養素が豊富に含まれ、女性に嬉しい健康効果が期待できます。

ひよこ豆の栄養や効果・効能ひよこ豆の戻し方簡単にできるおすすめレシピをご紹介します。

ひよこ豆とは?

ひよこ豆は、粒に突起がありひよこのような形をしていることが名前の由来といわれています。『チャナ豆』『エジプト豆』でも知られています。
英名は、「ひよこ」を意味する『chick』丸い豆を意味する『pea』を併せ『chickpea』と呼び、中国では『鶏児豆』と呼ばれています。
スペインでは『ガルバンソ(garbanzo)』と呼ばれ、日本はメキシコからの輸入が多いため、英語読みした『ガルバンゾー』という呼び名が一般化しつつあります。

ひよこ豆の粒の大きさは、10~13㎜程で表皮の色が薄橙色の大粒種(kaburi)と、7~10㎜程で濃褐色の小粒種(desi)があります。

ひよこ豆の原産はヒマラヤ西部を含む西南アジアで、その後、インドやヨーロッパに広がったといわれています。
日本では気候が適さないので栽培されておらず、国内で流通しているひよこ豆は、メキシコ、アメリカ、カナダ等から輸入されたもので、ほとんどが大粒種です。
世界の生産量の2/3はインドが占めており、インドのひよこ豆の多くは小粒種で、粉末(ベサン)にして揚げ物の衣にしたり、挽き割り(ダール)にしてスープに利用されています。

ひよこ豆は、食感が栗に似てることから『くり豆』とも呼ばれることがあるように、ホクホクとした食感が楽しめます。
日本でも、カレーやスープ、サラダなどに利用されています。


ひよこ豆の栄養

ひよこ豆には、植物性のたんぱく質やイソフラボン、鉄・亜鉛・銅などのミネラル、ビタミンB群やビタミンE、食物繊維が豊富です。
ひよこ豆の栄養素を詳しくみてみましょう。


たんぱく質

ひよこ豆のたんぱく質は、100g中に20gも含まれ、鶏肉などの肉類と同じくらい含まれています。
たんぱく質は、筋肉や肌、髪の毛などの材料となったり、体内の機能を正常に維持するのに不可欠な栄養素です。
ひよこ豆は低脂肪高たんぱく質なので、ダイエット中や脂質が気になる方には安心して摂れる食材です。


イソフラボン

イソフラボンは、フラボノイドの一種で、女性ホルモンと似た働きがあります。
女性らしいふくよかな体つきや美しい肌を維持します。
また、エストロゲンは骨からカル シウムが溶け出すのを抑える重要な働きもしています。

また、イソフラボンはエストロゲンに似た作用をもっていてエストロゲンの代わりの役割を果たすと考えられるのですが、それとはまるで反対に、エストロゲンの働きを弱めるという拮抗作用ももっているのです(抗エストロゲン作用)。
つまり、“自然界のエストロゲン”イソフラボンはホルモンの過不足を調整してくれるというわけです。


葉酸

ひよこ豆には、ビタミンB群の8種類のうち7種類が含まれています。
その中の一種である葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球を作り、食べたものをエネルギーに変えるのを助ける働きがあります。また、DNAを正常に作る材料にもなります。


ビタミンE

ビタミンEは強い抗酸化作用を持つ脂溶性のビタミンで、体内の脂質の酸化を防ぎます。また、動脈硬化や血栓の予防、血圧の低下、LDL(悪玉)コレステロールの減少、細胞膜を健全に保つなどの働きがあり、加齢によって発症しやすい疾患の予防に役立つことから、“若返りのビタミン”とも呼ばれます。
紫外線や外的刺激から肌を守り、適度な潤いを保つために必要なバリア機能を安定させます。また、ビタミンEには血行促進作用があり、皮膚の新陳代謝を高め、メラニンの排出を促します。シミ・ソバカスが気になる方は積極的にとりたい栄養素です。


食物繊維

食物繊維は、消化器官では消化吸収されにくく、腸まで移動し善玉菌の餌になります。さらに、便のかさを増やし腸のぜん動運動を活発にさせることで便通をスムーズにする働きがあります。
また、腸内で水分を吸収しながら同時に体内の有害物質も吸着し排泄する働きもあり、腸内環境を整え、より栄養素を吸収しやすくします。


ひよこ豆の栄養成分

【ひよこ豆(100gあたり)】

      乾燥/ゆで
・エネルギー 374㎉/171㎉
・たんぱく質 20.0g/9.5g
・脂質 5.2g/2.5g
・炭水化物 61.5g/27.4g
・カリウム 1200㎎/350㎎
・カルシウム 100㎎/45㎎
・マグネシウム 140㎎/51㎎
・リン 270㎎/120㎎
・鉄  2.6㎎/1.2㎎
・ビタミンE 2.5㎎/1.7㎎
・ビタミンB1 0.37㎎/0.16㎎
・ビタミンB2 0.15㎎/0.07㎎
・ビタミンB6 0.64㎎/0.18㎎
・葉酸 350㎍/110㎍
・食物繊維総量 16.3g/11.6g


ひよこ豆の気になる糖質・脂質・カロリーは?

(100gあたり) ひよこ豆/大豆
カロリー 374kcal/417kcal
糖質 45.2g/11.1g
脂質 5.2g/19g

ひよこ豆と栄養素が似ている大豆と比べ、カロリーと脂質は低く、ヘルシーな豆です。
ただし、糖質は高いので食べ過ぎには注意しましょう。


ひよこ豆の効果・効能

ひよこ豆には、女性に嬉しいたくさんの健康効果が期待できます。
くわしく見てみましょう。


骨粗しょう症予防

ひよこ豆には、健康な骨を作るために必要なカルシウムやマグネシウムが含まれており、骨の健康を保つ効果が期待できます。

また、イソフラボンは、骨からカルシウムが溶け出すのを抑える働きがあります。閉経などによるエストロゲンの減少が骨粗しょう症のリスクを急増させるとされていますが、イソフラボンはエストロゲンの代わりの役目を果たすといわれています。


ダイエット効果

ひよこ豆は、たんぱく質が豊富で、大豆に比べ低カロリーで低脂質なへルシーな豆です。

栄養素に豊富に含まれるビタミン類は、糖質を分解する作用があります。さらに栄養素をエネルギーに変えるために必要なミネラルや、腸内環境を整えてくれる食物繊維も豊富なので、ダイエット効果や腸内環境の改善に役立ちます。


むくみの改善

ひよこ豆にはカリウムが豊富に含まれており、体内の水分バランスを調整し、むくみを解消してくれる効果が期待できます。また、カリウムにはナトリウムを排出して正常な血圧を保つ働きがあり、高血圧予防にも効果が期待できます。


免疫力アップ

口からは食物以外に、さまざまな細菌やウイルスが侵入してきます。腸はこれらの外敵にさらされる機会が多いため、免疫機能が備わっています。免疫に関わる細胞の6割以上は腸に存在しており、腸は体内で最大の免疫器官と言われています。
つまり、腸を健康に保つことで免疫力アップに繋がります。ひよこ豆には腸内環境を整えてくれる働きがある食物繊維が豊富なので、免疫力アップに効果が期待できます。


乳がん予防

乳がんは欧米で多く、アジアで少ないことが知られています。アジアから米国へ移民した集団では乳がんが増えることが示されています。また、わが国でも都道府県別に見ると大都会で乳がん死亡率が高い傾向にあります。
これらから、欧米と日本で大きく変わる生活習慣、特に食生活が乳がん発生率の高低と大きく関係するのではないかといわれてきました。その候補のひとつが大豆やそれに含まれるイソフラボンです。
乳がんなどのホルモン依存性のがんではイソフラボンが過剰なホルモンの害を抑制することがわかってきました。
イソフラボンを摂取することで乳がんを予防する効果が期待できます。



★参考:多目的コホート研究「日本における大豆、イソフラボン、乳がんリスクの関係」


ひよこ豆とレンズ豆の違い

レンズ豆とは、平たい形に中央がレンズのように盛り上がってるのが特徴的です。いくつか種類がありますが、皮つきの褐色のものと、皮なしのオレンジ色のものがあります。

ひよこ豆もレンズ豆も洋風料理に使われる豆として一緒くたにされがちですが、そもそも種類が違うので、見た目や味わいはまったく違います。その中でも一番の違いは、調理法です。
一般的に豆類は、一晩水につけてから茹でる必要がありますが、レンズ豆はその必要がなく、食べたいと思ったときにすぐ茹でて使うことができます。



★栄養豊富なレンズ豆の美味しい食べ方や、これからくる!注目の魅力も。


ひよこ豆の戻し方

ここからはひよこ豆の調理方法について解説していきます。

まずはひよこ豆の戻し方と茹で方の紹介です。
ひよこ豆は水煮缶などもありますが、ご家庭で簡単に戻すことができます。
圧力鍋と鍋の場合でそれぞれ解説してますので、ぜひやってみてください。


圧力鍋の場合

・ひよこ豆(乾燥) 200g

1.ひよこ豆は水でよく洗い、ボウルに水1ℓ程と入れ8時間程漬けておく
2.水切りしたひよこ豆を圧力鍋に入れ、豆の2~3㎝上になるまで水を入れる
3.蓋をして8~10分加圧後、自然冷却
4.ザルで水気を切って完成

※使用する圧力鍋によって若干加圧時間が変わってくるので、加圧不足の時は蓋をとってからお好みの硬さになるまで弱火で加熱してください。


鍋の場合

漬けたひよこ豆を水切りした後、豆がしっかり浸るまで鍋に水を入れてあくを取りながら30分~1時間、弱火で茹でればOKです!こげないよう、途中お湯を足しながら茹でてください。

子供も食べやすいひよこ豆。たっぷり作って冷凍保存しておけば、いつでも使えてとっても便利ですよ♪


ひよこ豆のレシピ

ほくほくとした食感にほんのり甘いひよこ豆を使って簡単に作れるレシピをご紹介します。
サラダにちょっと加えたり、煮物に足したり、いつもの料理に加えるだけでも栄養満点な一品になりますよ。


ひよこ豆のキーマカレー

・鶏ひき肉 200g
・ひよこ豆(戻したもの) 200g
・玉ねぎ 1/2個
・カットトマト缶 300g
・カレー粉 大さじ1.5
★すりおろしニンニク 小さじ1
★すりおろし生姜 小さじ1
◆塩 小さじ1
◆黒こしょう ふたつまみ
・サラダ油 大さじ1

1.玉ねぎはみじん切りにする
2.フライパンにサラダ油、★を入れ弱火で熱し、香りが立ったら鶏ひき肉を入れ中火で炒める
3.鶏ひき肉に火が通ったら1を加えしんなりするまで炒める
4.カレー粉を加え、中火で炒め、全体がなじんだら、カットトマト缶、ひよこ豆、◆を加え混ぜ合わせる
5.汁気が少なくなるまで15分程、中火で煮る

水を入れずに作るキーマカレーです。
ほくほくと食感のよいひよこ豆が楽しめる一品です。
ナスやピーマンなど他の野菜をいれても美味しいです。


ひよこ豆とウインナーのトマトスープ

・ひよこ豆(戻したもの) 100g
・ウインナー 5本
・玉ねぎ 1/4個
・にんじん 1/4個
・セロリ 30g
・カットトマト缶 200g
・水 200ml
★白ワイン 大さじ1
★砂糖 大さじ1
★コンソメ顆粒 小さじ2
★塩小さじ 1/2
・オリーブオイル 小さじ2
・パセリ 適量

1.玉ねぎ、にんじん、セロリは1cm角に切る
2.ウインナーは1cm幅に切る
3.中火で熱した鍋にオリーブオイルをひき、玉ねぎとセロリを入れ、玉ねぎが透き通るまで炒める
4.にんじんを加えて炒め、全体に油がなじんだらカットトマト缶、水、ひよこ豆、★を入れ中火で15分程煮込む
5.ウインナーを加えて中火で熱し、ウインナーに火が通ったら火から下ろす
6.器に盛り付け、パセリをかける

ひよこ豆や野菜がたっぷり入った腹持ちのよいスープです。朝ごはんなどにおすすめですよ♪


ひよこ豆のディップサラダ*フムス

・ひよこ豆(戻したもの) 200g
★にんにくすりおろし 小さじ1
★ねりごま(白) 大さじ3
★レモン汁 大さじ1
★塩 小さじ1/4
・オリーブオイル 大さじ2
・豆のゆで汁 適量
・オリーブオイル(トッピング) 適量
・パプリカパウダー お好みで
・パセリ お好みで

1.ひよこ豆をゴムベラなどで裏ごしし、★を加えて混ぜ合わせ、オリーブオイルを加え滑らかになるまで混ぜる(固いようならゆで汁を加える)
2.1をお皿に平らに盛り付け、オリーブオイルをかけ、パプリカパウダー、パセリをトッピングする

フムスは中近東で食べられているディップ状サラダです。
前菜の定番でバケットや野菜などにつけて食べます。
ペースト状にしたひよこ豆は旨みたっぷり!
サンドイッチにするのもおすすめです。


ひよこ豆ナゲット

・ひよこ豆(戻したもの) 140g
・鶏ひき肉 約200g
・片栗粉 大さじ2
・カレーパウダー 大さじ1弱
・油 適量

1.ひよこ豆をマッシャーなどで潰す(粗さはお好みで)
2.鶏ひき肉を加え軽く混ぜ合わせたら片栗粉を加え粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる
3.カレー粉を加えしっかり混ぜる
4.手に油を塗って、小判型に形成する
5.形成したナゲットを並べ、フライパン全体に行き渡るくらいまで油を足し中火にかけ、揚げ焼きにする
6.ナゲットの淵が焼けてきたら裏返し、2〜3分揚げ焼きにして両面焼き色がつくまで焼く

子どもが大好きなチキンナゲットをひよこ豆で!
お肉の約半分をひよこ豆に置き換えたことで、植物性たんぱく質が豊富で、よりヘルシーになりますよ。
子どもが大好きなカレー味にすることで食欲もそそられます♪


まとめ

ひよこ豆は、たんぱく質やビタミン類、ミネラルなどが豊富で日常的に取り入れたい食材です。
湯がいて冷凍保存しておけば、朝の忙しい時でも簡単に料理に加えられ、栄養補給ができます。
女性は特に嬉しい効果が期待できるので、積極的に取り入れてみてくださいね♪


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