ドライバナナは低GIで高栄養!活用レシピやドライバナナの作り方も。

生のバナナを乾燥させて水分を飛ばしたドライバナナには、凝縮された栄養素がぎゅっと詰まっています。

ドライバナナは他のドライフルーツと比べても栄養素の上昇が大きく、バナナ自体の栄養価が高いのですが、ドライバナナにすることでより効率よく栄養を摂ることができます。

さらに低GI食品なので、ダイエットにも効果的と言われています。

ここでは、ドライバナナの栄養や効果、ドライバナナの作り方やドライバナナの活用レシピをご紹介します。

バナナの歴史

バナナは、バショウ科バショウ属のフルーツで、原産地はマレー半島あたりの熱帯地域です。
バナナの栽培は、3~4万年前に始まったと言われています。
当時のバナナには種がありました。約5千年以上前に種のない突然変異が発見され、それからは主に種のない品種が栽培されるようになりました。

日本にバナナが輸入されるようになったのは明治時代で、大半が台湾産でした。
第二次世界大戦中に輸入が途絶え、戦後に輸入が再開されてからも、1970年代にフィリピン産が出回るまでバナナは高級品でした。


ドライバナナの栄養

生のバナナを乾燥させたドライバナナには、凝縮された栄養分がたっぷりです。
特にドライバナナは、他のドライフルーツと比べても栄養素の上昇が大きく、効率よく栄養を摂ることができるフルーツです。
ドライバナナの栄養素を詳しくみてみましょう。

ドライバナナのカロリーは24g(1掴み)で約72kcalです。100gあたり299kⅽalになります。
油で揚げた「バナナチップス」や「フライドバナナ」は100gあたり530kⅽalと非常に高カロリーです。


食物繊維

ドライバナナの食物繊維は、生のバナナの約7倍含まれています。
ドライバナナには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維、どちらも含まれています。
不溶性食物繊維は、水に溶けずに水分を吸収して膨らみ、便のカサを増やして腸を刺激する働きがあります。
水溶性食物繊維は水に溶けやすく、小腸や大腸内に張り付いてゆっくり移動します。また、糖質の吸収を緩やかにする働きがあります。


ビタミンB2

ドライバナナのビタミンB2は、生のバナナの約3倍含まれています。
ビタミンB2は、糖質、脂質、たんぱく質を体内でエネルギーに変える栄養素です。
「発育のビタミン」ともいわれ、皮膚や粘膜、髪や爪の形成、身体の成長などに深く関与している栄養素です。


ビタミンB6

ドライバナナのビタミンB6は、生のバナナの約3倍含まれています。
ビタミンB6は、水溶性のビタミンで、約100種類もの酵素の働きを助ける「補酵素」です。
特に、たんぱく質を構成するアミノ酸の代謝には不可欠な栄養素です。不足すると、皮膚炎などを引き起こすリスクがあります。


ナイアシン

ドライバナナのナイアシンは、生のバナナの約2倍含まれています。
ナイアシンは、ビタミンB群のひとつで、500種以上の酵素の補酵素として、エネルギー産生や、糖質・脂質・タンパク質の代謝、脂肪酸やステロイドホルモンの生合成、DNAの修復や合成、アルコールの代謝などさまざまな機能に関わっています。

神経伝達物質の一つで精神を安定させるといわれているセロトニンは、ナイアシンと同じ必須アミノ酸のトリプトファンから生成されます。しかし、トリプトファンはナイアシンの生成に優先して使われるため、ナイアシンが不足するとセロトニンが生成されなくなります。心の健康を保つためにも、ナイアシンの摂取が重要です。


カリウム

ドライバナナのカリウムは、生のバナナの約3.5倍含まれています。
カリウムは、人の身体に欠かせない「必須ミネラル」のひとつです。
ナトリウムとともに、細胞の浸透圧を維持する働きがあります。また、神経の興奮性や筋肉の収縮に関わっており、体液のpHバランスを保つ役割もあります。 ナトリウムを身体の外に出しやすくし、塩分の摂り過ぎを調節する働きがあります。


ドライバナナの効果

凝縮された栄養分がたっぷりのドライバナナは美容にも健康にもうれしい効果があります。
効率よく栄養を摂りたいなら、生のバナナよりもドライバナナがおすすめです。
詳しい効果をみてみましょう。


むくみ改善

ドライバナナに豊富に含まれるカリウムには、腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して、体外へ排出する働きがあり、むくみを改善してくれる効果が期待できます。


ダイエット効果

バナナはドライバナナにすることで食物繊維の含有量が約7倍にもなります。
食物繊維には、血糖値の急激な上昇を抑える働きがあります。
血糖値が急激に上がると糖分が脂肪としてつきやすくなり、肥満とつながります。血糖値の上昇を緩やかにすることで余分な脂肪がつきにくくなります。
また、腸内の善玉菌を増やす作用があります。善玉菌が増えることで、脂肪細胞が脂肪をため込むのを抑制し、ダイエットに効果が期待できます。


二日酔い改善

ドライバナナに含まれるナイアシンには、二日酔いの原因にもなるアセトアルデヒドを分解する酵素の補酵素の働きがあります。ナイアシンを摂取することで二日酔いを改善してくれる効果が期待できます。


ドライバナナは低GI食品!

「GI値」とは、食後の血糖値の上昇度を示す指標のことです。
GI値が70以上の食品を高GI食品、56~69の食品を中GI食品、55以下を低GI食品と定義されています。
GI値が低い食品は、血糖値の上昇が穏やかで、糖の吸収を抑え脂肪になりにくいです。

ドライバナナの糖質は、100gあたり71.5gと、ドライにすることで多くの栄養素の含有量が増えている分、糖質も高くなっています。
しかし、ドライバナナは、同じ量の糖質でも砂糖を使ったお菓子より太りにくいと言われています。

その理由は!

砂糖に含まれるショ糖は、摂取すると血糖値が急激に上がって急激に下がるためインスリンが分泌されますが、ドライバナナに多く含まれている果糖は血糖値が上がりにくく下がりにくいため、インスリンが分泌されにくいのです。
インスリンが分泌されると、エネルギーとして利用されなかったブドウ糖を中性脂肪などにして体に蓄える働きがあるため、太りやすくなってしまいます。

ドライバナナは、糖質は高めだけど、GI値が低いため太りにくいということになります。
食べ過ぎなければ太る原因にはなりません。


ドライバナナを摂るおすすめのタイミング

ドライバナナは、糖質やビタミンやミネラル、食物繊維などを豊富に含んでいます。栄養豊富なドライバナナは、手軽に栄養が補える食材としてさまざまな場で役に立ちます。
特に、運動するときは素早いエネルギーチャージになるのでおすすめです。

それぞれのタイミングでバナナを食べるメリットをご紹介します。


運動前/糖質補給で効率よくエネルギーに

運動前にはパワーの源になる糖質やアミノ酸の補充が必要です。
空腹時にエネルギーが足りない状態で運動を続けると、体内のたんぱく質(主に筋肉)がエネルギー源として使われるようになります。その結果、運動効果が減少してしまいます。

運動前に、バナナのような消化がよく糖分を含んだものを軽く食べておくことで、栄養分が体に補給され、効率よく運動ができるようになります。


運動後/エネルギー補給と疲労回復

運動後は、疲労回復のためできるだけ早く糖質を摂ることがよいといわれています。バナナのような吸収の速い糖質を運動後に素早く取ることで、運動中に使われた筋グリコーゲン(筋肉中のエネルギー源)を効率よく回復させることができます。

また、汗をかくことでミネラルが失われやすいのですが、バナナはミネラル源としても適した食材です。


運動時以外でも!

バナナには他のフルーツよりも多くの「ブドウ糖」が含まれてます。朝バナナは、睡眠中に失われた栄養素を補給して、一日を元気に過ごすための原動力になります。

また、砂糖を含むお菓子を食べるより健康的!
エネルギーチャージになるバナナはこどものおやつにぴったりです。


ドライバナナの作り方

ドライバナナは、天日干しのほか、電子レンジやオーブンでも作ることができます。
ここでは、ドライバナナの作り方をご紹介します。

バナナはスライスした後、レモン汁か砂糖水に少しつけるとバナナの変色を防ぐことができます。


天日干しでの作り方

〈手順〉
1.皮を剥いて筋を取り除いたバナナを5㎜~7㎜ほどの厚さにスライスする
2.干し野菜用のネットやザルにキッチンペーパーをのせ、スライスしたバナナを並べる
3.風通しの良い、太陽の光が当たる場所に天日干しにする
4.時々表裏を返しながら数時間から数日干す

〈ポイント〉
・均一に乾燥するように、バナナが重ならないように並べる
・よく晴れた日の日中に干し始め、夜露に当たらないように日が暮れたら屋内で干し、翌朝、再度屋外へ出して干す
・3時間~4時間程でやや柔らかめに仕上がり、2日~4日程で完全に乾燥したドライバナナが作れます


電子レンジでの作り方

〈手順〉
1.皮を剥いて筋を取り除いたバナナを3㎜~5㎜ほどの厚さにスライスする
2.キッチンペーパーを敷いた大きめの耐熱皿にバナナを並べる
3.600wの電子レンジで30秒加熱する
4.キッチンペーパーを取り換え、バナナを裏返し、再度30秒加熱する
5.上記の工程を繰り返し、好みの乾燥具合になったらできあがり

〈ポイント〉
・家庭の電子レンジによって乾燥具合が異なります。加熱しても水分が飛ばない場合は1回につき50秒~1分程加熱する
・加熱のたびにキッチンペーパーを交換すると早く乾燥させることができます



オーブンでの作り方

〈手順〉
1.皮を剥いて筋を取り除いたバナナを3㎜~5㎜ほどの厚さにスライスする
2.クッキングシートを敷いた天板の上にスライスしたバナナを並べる
3.100°のオーブンで1時間焼く
4.クッキングシートを新しいものに代えてからバナナを裏返し、再度30分焼く
5.加熱後オーブンから天板を出し、バナナを天板に乗せたまま室温で冷ましたらできあがり

〈ポイント〉
・バナナがうまく乾燥しない場合は、オーブンの温度を120°に上げて加熱してください


ドライバナナの活用レシピ

ドライバナナはそのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやシリアルに混ぜたり、紅茶などのドリンクにトッピングしたり、他にも、焼き菓子の生地に混ぜてお菓子作りに活用するなどさまざまな使い方ができます。
ここでは、簡単にできるドライバナナのレシピをご紹介します。


ドライバナナヨーグルト

・プレーンヨーグルト 400㏄
・ドライバナナ 適量
・シナモンパウダー 適量
・はちみつ 大さじ1

1.プレーンヨーグルトとはちみつをよく混ぜ合わせる
2.器に盛り付け、ドライバナナをのせシナモンを振りかける


自家製グラノーラ

★オートミール 100g
★くるみ 15g
★炒りごま 大さじ1
★オリーヴオイル 大さじ1
★はちみつ 大さじ1と1/2
★シナモンパウダー 大さじ1/2
・ドライバナナ 15g
・レーズン 25g

1.★を弱火でフライパンで煎る
2.ドライバナナとレーズンを加え軽く混ぜたら火を止め、冷ます

自家製ヘルシーグラノーラのできあがりです♪
お好きなドライフルーツやナッツを加えても美味しいです。


バナナクリーム

・ドライバナナ 105g
・ココナッツミルクまたは豆乳 75ml~100ml

1.ドライバナナを1㎝ほどに砕き、容器にココナッツミルクと入れ、冷蔵庫で一晩漬けておく
2.1を滑らかになるまでミキサーにかける(水分がたりなければココナッツミルクを足す)

砂糖不使用のバナナクリームのできあがりです♪
パンにつけたり、ヨーグルトにトッピングしたり、アレンジがきいて便利ですよ。


ドライバナナとカカオニブのサクサククッキー

★砂糖 70g
★オートミール 60g
★薄力粉 45g
★全粒粉 40g
★ドライバナナ(ラム酒に浸けておく) 20g
★カカオニブ 10g
★塩 ひとつまみ
▽油 40g
▽無調整豆乳 20g

1.オーブンを170°に予熱しておく
2.ボウルに★を入れ、泡だて器でよく混ぜる
3.別のボウルに▽を入れ、泡だて器でよく混ぜる
4.2に3を入れ、全体的に粉っぽさがなくなるまでゴムベラで切るようによく混ぜる
5.スプーンで4をすくい(約20g)、キッチンシートを敷いた天板に並べ、スプーンの背で生地を平たくする
6.170°のオーブンで約20分焼く

カカオニブが香ばしいサクサククッキーのできあがりです♪


まとめ

生のままでも栄養価の高いバナナは、乾燥させることにより栄養素がさらに上がり、効率よく栄養を摂ることができます。低GI食品なので、体脂肪が気になる方にもおすすめです。
そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやシリアルに混ぜたり、お菓子作りにも活用できますよ。


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