クエン酸たっぷり!ドライパイナップルの効果は?おすすめレシピも。

すっきとした甘みと程よい酸味で、子どもから大人まで大人気のパイナップルには、現代人に不足しがちな栄養素が豊富に含まれています

そのパイナップルを乾燥させたドライパイナップルには、栄養や旨みが凝縮されており、生のパイナップルよりも効率よく健康や美容に役立つ栄養素を取り入れることができます。

ここでは、ドライパイナップルの栄養や効果ドライパイナップルの作り方食べ方やおすすめレシピをご紹介します。

パイナップルの歴史

パイナップルは、パイナップル科アナナス属のフルーツです。
原産は南アメリカの熱帯、亜熱帯地域で、日本では主に沖縄で生産されています。
日本には江戸時代に伝来し、小笠原諸島の父島や石垣島で栽培されていましたが、1930年頃に台湾からスイートカイエン種という品種が導入されるようになり、沖縄で本格的に栽培されるようになりました。

パイナップルという名前は、形が松かさ(pine)に似ていて、酸味のある甘さがりんご(apple)に似ていることからつけられました。


ドライパイナップルの栄養

生のパイナップルを乾燥させて水分が抜けたドライパイナップルには、ビタミン、ミネラル、食物繊維など現代人に不足しがちな栄養が豊富に含まれています。
また、クエン酸やブロメラインが豊富です。

ドライパイナップルのカロリーは、100gあたり365kcalです。


ブロメライン

ブロメラインとは、パイナップルの果実と茎に含まれるたんぱく質分解酵素です。
抗浮腫、抗炎症、抗血栓、血栓溶解作用などがあります。
栄養素の吸収や消化を促進する働きがあり、また、痛みの原因成分を分解するプラスミンの生成を刺激することで炎症を抑制、腫れや痛みを緩和する働きがあります。

パイナップルが生肉を柔らかくするのは、このブロメラインの働きによるものです。


マンガン

マンガンは、様々な酵素の構成成分になり、酵素を活性化させるための栄養素です。
もともと人の体内にも存在しており、カルシウム吸収を促進し骨を形成したり、糖質や脂質の代謝に働く酵素を作る役割を担っています。
ドライパイナップルはマンガンの含有量がフルーツの中でもトップレベルです。


クエン酸

酸味成分であるクエン酸は、エネルギーをつくり出すための中心的役割を果たすだけでなく、疲労物質である乳酸を分解する働きがあります。
食欲を増進させる効果や、ミネラルの吸収を促進する働きもあります。


食物繊維

ドライパイナップルには食物繊維が豊富に含まれています。
そのほとんどが不溶性食物繊維で、便の量を増やし、腸を刺激することで排便を促す働きがあります。


ビタミンB1

ビタミンB1は、ご飯やパンなどに多く含まれるブドウ糖をエネルギーに変換してくれます。不足するとブドウ糖がエネルギーに変換されなくなり、食欲不振や疲労の蓄積を招く恐れがあります。


ビタミンC

ビタミンCは皮膚や細胞のコラーゲンの合成に不可欠な栄養素です。
コラーゲンといえば肌の健康だけでなく、骨や血管など体のありとあらゆる場所で細胞と細胞をつなげる役割を担っています。
また、ビタミンCは鉄の吸収促進や体内に侵入した異物を代謝する酵素を活性化する働きがあります。


ドライパイナップルの効果

ドライパイナップルには、健康・美容効果の高いクエン酸やブロメラインという酵素が含まれています。
ここでは、ドライパイナップルの健康・美容効果を詳しく説明します。


疲労回復

ドライパイナップルに含まれているクエン酸には、体内の「乳酸」を分解する働きがあります。
乳酸とは、体内でエネルギーを作るときに糖が分解されて発生する疲労物質で、激しい運動をしたあとに蓄積しやすくなります。
クエン酸はこの乳酸を分解して新陳代謝を助け、疲労の回復に効果が期待できます。
食欲を増進させる効果もあるとされており、夏バテ防止などにも効果が期待できます。


★参考:ビタミン広報センター「クエン酸もしくはレモン果汁摂取による運動後の血中乳酸消去の促進」


血流改善

クエン酸が血液の酸化を抑え、血流をサラサラにし血流を改善する効果が期待できます。


★参考:ビタミン広報センター「クエン酸と血流改善について」


エイジングケア

クエン酸には、ミネラルやビタミン類を吸収しやすくする働きがあり、体内に取り込まれたミネラル類を酸素が触れる前にクエン酸が包み込み、酸化から守ります。
また、身体の細胞を正常に働かせ、古くなった角質をスムーズに剥がしてサイクルを正常にする働きがあり、美肌効果が期待できます。


胃腸の調子を整える

クエン酸には、唾液や胃液の分泌を促す働きがあり胃腸の調子を整える効果が期待できます。また、それにより食欲を増進させる働きがあります。


ダイエット効果

クエン酸には、三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)の代謝経路であるクエン酸回路(糖や脂肪酸などの有機物が呼吸により完全酸化される最も重要な回路)を活性化させる働きがあります。
クエン酸を摂取することで、クエン酸回路が活性化し代謝の向上にもつながることから、ダイエットにも効果的といわれています。


喉の痛み緩和

パイナップル特有のブロメラインという酵素には抗炎症作用があり、喉の痛みや咳など、風邪の諸症状を抑える効果が期待できます。


ドライパイナップルの作り方

ドライパイナップルの作り方をご紹介します。
ドライにすることで甘みがぎゅっと凝縮されて旨みが増します。
また、パイナップルの芯にはたんぱく質分解酵素ブロメラインが豊富に含まれています。
芯は生のままでは食べられないので、ドライにして食べてみてください。



オーブンでの作り方

〈手順〉
1.パイナップルを5㎜幅にカットしキッチンペーパーで水分を拭き取る
2.オーブンシートを敷いた天板の上にパイナップルを並べ、140°に予熱したオーブンで60分焼く
3.裏返しさらに30分ほど焼く(水分が抜けてない場合はさらに30分ほど焼く)
4.金網の上にのせ粗熱をとる

〈ポイント〉
・完熟のパイナップルを使うのがおすすめです
・粗熱がとれた後、そのまま一日常温で乾かすとドライ状態が進みます


天日干しでの作り方

〈手順〉
1.パイナップルを厚さ3~4㎜幅にカットし、キッチンペーパーで水分を拭き取る
2.干し野菜用のネットやザルにパイナップルを並べる
3.風通しの良い、太陽の光が当たる場所に天日干しにする

〈ポイント〉
・完熟のパイナップルを使うのがおすすめです
・天日干し5日目ほどで少し柔らかめ、1週間ほどでしっかり乾いたドライパイナップルになります


パイナップルの芯のドライ方法

〈手順〉
1.パイナップルを切った後にでたパイナップル芯を細長く切り、キッチンペーパーで水分を拭く
2.耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、パイナップル芯を中心を避けてバランス良く並べる
3.500wのレンジで1分30秒加熱し、キッチンペーパーを交換しさらに1分加熱
4.お好みの状態になるまで加熱を繰り返す
5.食べやすい大きさに切る

〈ポイント〉
・加熱ムラが出ないようにお皿の中心は避け、周りに並べて下さい
・加熱ごとにキッチンペーパーを交換し、芯の向きを変えて加熱して下さい


ドライパイナップルの戻し方

パン作りの際、ドライパイナップルをそのまま生地に混ぜ込み使うこともできますが、生地の水分を吸ってしまい、焼きあがったときにドライフルーツの周りの生地が固くなってしまうことがあります。戻しておくことでよりパンがおいしく焼きあがります。

〈水で戻す方法〉
①ドライパイナップルを使う分だけボウルなどに入れ水を注ぐ
②そのまま一晩おいた後、ざるにあげキッチンペーパーなどで水分をきれいに拭き取る

〈お湯で戻す方法〉
①ドライパイナップルを使う分だけボウルなどに入れお湯を注ぐ
②そのままお湯が冷めるまで置き、ざるにあげキッチンペーパーなどで水分をきれいに拭き取る
※お湯は熱湯でなくほんのり温かいくらいのお湯を使いましょう


ドライパイナップルの食べ方・レシピ

ドライパイナップルは、そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやアイスクリームにトッピングしたり、他のドライフルーツのように焼き菓子やパンの生地に加えて使うなど、たくさん食べ方があります。
ここでは、ドライパイナップルを使ったおすすめレシピをご紹介します。


パイナップルヨーグルト

・ドライパイナップル 40g
・プレーンヨーグルト 1パック

1.ドライパイナップルをゴロゴロ食感が感じられる大きさに刻んで、プレーンヨーグルトに漬けたら一晩冷蔵庫へ

ドライパイナップルがヨーグルトの水分を吸って濃厚ヨーグルトに!
ほんのり甘くておいしいです♪


ドライパイナップルパン

・強力粉 150g
・薄力粉 50g
・バター 10g
・砂糖 大さじ2
・塩 小さじ1
・ドライイースト 小さじ1
・牛乳 150cc
・ドライパイナップル 50g

トッピング
・バター 少量

1.ドライパイナップルは荒めに刻む
2.ボウルにドライパイナップル以外の材料を入れこねる
3.一塊になったら少しずつドライパイナップルを入れてこねていく
4.1時間ほど一次発酵させ2倍に膨らんだら、6等分にして丸め直し、15分程置いておく
5.1個ずつ長方形に伸ばし、上下、左右と畳み楕円形に成型し、1時間ほど二次発酵する
6.縦に切り込みを入れ、切り込みに少量のバターをのせる
7.180°のオーブンで15分程焼く

甘酸っぱいパイナップルパンの出来上がりです♪

牛乳は人肌に温めてから入れてください。


ドライパイナップルのクッキー

・薄力粉 120g
・ベーキングパウダー 小さじ1/3
・無塩バター 80g
・砂糖 70g
・塩 ひとつまみ
・全卵 50g
・ドライパイナップル 70g
・ココナッツファイン 20g

1.バターと卵は室温に戻し、薄力粉とベーキングパウダーは合わせて振るっておく
2.バターを練り砂糖と塩を加える
3.溶いた卵を2、3回に分けて加え混ぜる
4.振るっておいた粉類を加え、5㎜程に刻んだドライパイナップルとココナッツファインを加えざっくり混ぜる
5.クッキングシートを敷いた天板に、大さじ1ずつのせ、スプーンの背で平らにならして、190°のオーブンで20分程焼く

ドライパイナップルとココナッツの爽やかなクッキーの出来上がりです♪


まとめ

パイナップルはとても栄養価が高く、日頃から摂取したいフルーツですが、生のパイナップルを食べるとなるとカットするのに手こずる方も多いと思います。
その点、可食部をいつでも食べられる「ドライパイナップル」は、小腹が空いた時や、ちょっとした栄養補給としてもとても重宝します。
また、長期保存もでき、美容や健康に役立つ栄養も効率よく摂ることができます。
そのまま食べることはもちろん、お菓子作りなどにも活用できます。


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