ドライプルーンの効果的な食べ方、食べ過ぎによる影響は?

ドライプルーンは、 天然の恵みそのままに大変バランスが良い栄養素を備え、海外では「ミラクルフルーツ」と呼ばれているほど栄養価が高いフルーツです。

さまざまな優れた美容・健康効果が期待できるので、毎日、積極的に摂りたいドライフルーツの一つです。

ここでは、ドライプルーンの優れた効果や、 栄養を効果的に摂る食べ方食べ過ぎによる影響などをご紹介します。

プルーンとは?

プルーンは、桜と同じバラ科のサクラ属で「西洋スモモ」の果実の総称です。
歴史は古く、紀元前から原産地であるカスピ海沿岸地域で栽培されていました。
19世紀頃に欧州からアメリカへと伝わり、現在ではアメリカのカリフォルニア州が世界最大のプルーン栽培地となっています。

海外では、『ミラクルフルーツ』と呼ばれ、栄養価が非常に高いフルーツです。


プルーンとすももの違いは?

プルーンとすもも(プラム)の分類や呼び名は曖昧です。
定義には諸説ありますが、基本的に西洋スモモを「プルーン」、日本すももを「プラム(すもも)」と呼ぶことが多いです。
また一方、生のすももを「プラム」、乾燥させたものを「プルーン」と呼ぶこともあります。
すももには300種以上もの種類があるといわれていますが、種が付いたまま乾燥させても発酵しない高品質のドライフルーツを、特に「プルーン」と呼ぶ場合もあるようです。


ドライプルーンの栄養

ドライプルーンは、ビタミン、ミネラル、食物繊維やポリフェノールなど、美容と健康に良い栄養素が豊富に含まれています。
現代人に不足しがちな栄養成分を多く含み、取り入れることでバランスの良い栄養に近づきます。
ドライプルーンに含まれている栄養素をみてみましょう。


ビタミンA

ビタミンAは、目や皮膚の粘膜を正常に保ち、免疫力を高める働きがあります。
脂溶性ビタミンで、油に溶けやすいため、油と一緒に食べるとしっかり栄養を体に取り込むことができます。


ビタミンK

ビタミンKは、カルシウムの骨への沈着を促して流出を防ぎます。 また、コラーゲン生成を促進し骨質を改善するため、骨粗しょう症の治療薬にも使用されている栄養素です。


カリウム

カリウムは、細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きがあります。ナトリウムを身体の外に出しやすくし、塩分の摂り過ぎを調節してくれます。 また、神経の興奮性や筋肉の収縮に関わっています。


食物繊維

食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。
不溶性食物繊維は、水を含むと膨らみ、便の量を増やして腸を刺激し便通を促す働きがあります。
水溶性食物繊維は、水に溶けるとゼリー状になり、糖質などを包み込んで体内への吸収を緩やかにします。そのため、水溶性食物繊維には血糖値の急上昇を抑制する効果が期待できます。
ドライプルーンには、どちらの食物繊維もバランスよく含まれています。


ネオクロロゲン酸(ポリフェノール)

ネオクロロゲン酸とは、ポリフェノールの一種で、LDLコレステロールの酸化を阻止する強力な働きがあるといわれています。
さらに、脂肪の蓄積を抑える効果などが知られており、糖尿病や肥満の予防のためのサプリメントなどに利用されている栄養素です。


★参考:カリフォルニアプルーン協会「カリフォルニアプルーン健康情報 ネオクロロゲン酸とカリフォルニアプルーン 補足説明」

 

鉄分には2種類あります。
肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と、野菜などに含まれる「非ヘム鉄」です。
ヘム鉄は非ヘム鉄よりも吸収が良く、ヘム鉄を利用する事で非ヘム鉄の吸収も良くなります。
プルーンに含まれる鉄分は非ヘム鉄です。非ヘム鉄はビタミンCを一緒に摂る事で、吸収しやすくなります。


ドライプルーンの優れた効果

ドライプルーンは、『ミラクルフルーツ』と呼ばれるほど栄養価の高いフルーツです。
その美容・健康効果をみてみましょう。


血糖値の上昇を抑制

ドライプルーンは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく含んでいます。中でもプルーンに多く含まれている水溶性食物繊維の「ペクチン」は、善玉菌を増やし腸内環境を整える効果が期待できます。
また、コレステロールや糖分の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑える働きがあります。それにより、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を予防する効果が期待できます。


風邪予防

ドライプルーンに含まれるビタミンAは、目や喉などの粘膜や皮膚の健康維持に重要な役割を担っています。
また免疫力を高める働きもあるため、風邪をはじめとする感染症を予防するほか、肌の健康を維持してかさつきなどを防ぐ効果が期待できます。


冷え性の改善

ドライプルーンに含まれるビタミンB群の一種ナイアシンには、血管を広げ血流を良くする働きがあるため、冷え性の改善に効果が期待できます。
また、ナイアシンは二日酔いの原因にもなるアセトアルデヒドを分解する酵素の補酵素として働き、アルコールの代謝を助け二日酔いを予防する効果が期待できます。


骨粗しょう症予防

ドライプルーンには、骨の栄養に必要なカルシウム、骨の形成に関与するビタミンKや亜鉛、骨を丈夫に育てるマグネシウムが含まれています。
ドライプルーンに含まれるミネラルやビタミンによって、健康的な骨の維持をサポートし、閉経後のホルモンバランスの乱れによって起こりやすい骨粗しょう症の予防の効果も期待できます。


エイジングケア

ドライプルーンには、抗酸化物質であるポリフェノール「ネオクロロゲン酸」が含まれています。
ネオクロロゲン酸には、肌が老化する原因となる活性酸素を抑える働きがあります。
また、美肌効果が期待できるビタミンAや若返りのビタミンといわれるビタミンEなども含まれており、皮膚の血行を促進し、肌のターンオーバーをサポートしてくれます。
ドライプルーンは、他のフルーツに比べて抗酸化力が群を抜いており、若々しさをキープするのに役立つフルーツです。


肥満予防

ドライプルーンに含まれるネオクロロゲン酸には、脂肪燃焼や糖質の吸収を抑制するなどの働きがあり、肥満を予防する効果が期待できます。


★参考:カリフォルニアプルーン協会「カリフォルニアプルーン健康情報 ネオクロロゲン酸とカリフォルニアプルーン 補足説明」


ドライプルーンの食べ過ぎによる影響・一日の摂取量

美容や健康のために習慣としてドライプルーンを食べている人も多いと思いますが、プルーンだけをたくさん食べることはおすすめしません。
ドライプルーンの食べ過ぎによる影響と一日の目安摂取量をみてみましょう。


食べ過ぎによる影響:お腹が緩くなる

ドライプルーンには、ソルビトールという糖質が含まれています。
大腸では腸内の水分を吸収して形のある便をつくりますが、ソルビトールはその吸収を妨げる作用があるため、水っぽい便になってしまいます。
そのため、摂り過ぎるとお腹が緩くなる場合があります。


食べ過ぎによる影響:カロリー・糖質の摂り過ぎに

一般的に、ドライフルーツは水分が少ないため、栄養素がぎゅっと凝縮され糖質量が多めになります。
ドライプルーンはドライフルーツの中では比較的、糖質量が少なめではあります。
とはいえ、食べ過ぎると糖質もカロリーも摂り過ぎになるので、食べ過ぎには注意しましょう。


一日の摂取量

ドライプルーンの一日の目安摂取量は4~5個です。
一粒の重さは約10gで、一粒のカロリーは約25kⅽalです。


ドライプルーンの効果的な食べ方

ドライプルーンの栄養を効率よく摂るのに良い食べ合わせと悪い食べ合わせをみてみましょう。


ビタミンCと一緒に摂る

ドライプルーンの鉄分は非ヘム鉄なので、ビタミンCと摂ることで効率よく鉄分を吸収することができます。
ビタミンCは野菜や果物に豊富に含まれています。
ブロッコリーやキウイ、イチゴなどと一緒にサラダにして食べるのがおすすめです。


タンニンと摂るのはNG!

コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるタンニンは、鉄分の吸収を妨げる働きがあります。
ドライプルーンを食べる際はタンニンを含まない飲み物と摂るといいでしょう。


ドライプルーンの美味しい食べ方

ドライプルーンはそのまま食べるほかにも、ヨーグルトやアイスクリームにトッピングしたり、サラダに混ぜたり、簡単にアレンジができます。
他の食材との相性が良く、パンやお菓子作り、料理などに広く活用することができます。
また、フランスではハムやチーズと巻いてピンチョスにしたり、モロッコでは肉や魚と煮込んで煮込み料理として食べられるなど、世界でも幅広い食べ方をされています。


まとめ

食物繊維、ビタミン、ミネラルをはじめ抗酸化物質も含まれているドライプルーンは、優れた美容や健康効果が期待できます。
一日の摂取量に気を付け毎日継続して摂ることで、若々しく元気に過ごせるようサポートしてくれます。毎日の食習慣として摂り入れ、健康的な生活を心がけてみてください。


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