キレイの万能薬「カレンデュラ」の美容効果とは?効果的な使い方など。

鮮やかなオレンジ色が美しい植物「カレンデュラ」。日本ではキンセンカと呼ばれるその花は、メディカルハーブとして長い歴史を持ち、特に、その美容効果で人々の暮らしに寄り添ってきました。

また、女性特有の悩みである月経痛月経不順更年期障害の緩和にも効果があるとされています。

ここでは、カレンデュラの持つ美容効果健康効果ハーブティーの美味しい飲み方効果的な使い方をご紹介します。

カレンデュラとは?

カレンデュラとは、地中海沿岸原産のキク科の植物で、オレンジや黄色の鮮やかな花を咲かせます。
カレンデュラは、ラテン語で「月の最初の日」を意味する「Kaⅼenⅾae(カレンダエ)」に由来し、「カレンダー」と同じ語源だと言われています。
カレンデュラは開花時期の長い植物で、特に温暖な原産地では、どの月も絶え間なく咲いている印象を持つ花であったことから、暦を意味する名前になったのではないかと言われています。
また、日が昇るとともに開花し日没時に一部の花弁が閉じることから、「時を知らせる花」としてこのように呼ばれるようになった、という説もあるようです。

日本には江戸時代に中国から渡来し、和名の「キンセンカ(金盞花)」は、花の形が黄金色の盞(さかずき)のような形をしていることから名付けられたと言われています。

ヨーロッパでは古くから薬用として利用され、今日では、世界中で栽培され愛されています。


カレンデュラの花言葉

カレンデュラの花言葉は「別れの悲しみ」、「寂しさ」、「悲嘆」、「失望」です。
これらの悲しい花言葉の由来は、ギリシア神話から来ているといわれています。また、キリスト教を迫害したローマ皇帝の象徴でもあることから、特にキリスト教では否定的な意味として捉えられることが多いようです。


カレンデュラとマリーゴールドの違いとは?

マリーゴールドと「ポットマリーゴールド」とも呼ばれるカレンデュラは、同じキク科で花の形が類似していることから混同されがちですが、2つは違う植物です。

比べてみると花のかたちがまったく異なるのがわかります。
マリーゴールドの花弁はくしゃっとしていて、丸くまとまる形です。花の見た目も盃のようにはなりません。

カレンデュラは、メディカルハーブとして使用されますが、園芸用のマリーゴールドは使用されないという大きな違いもあります。


カレンデュラの健康効果

カレンデュラは、古くから薬草として使われてきました。
その歴史は古く、古代ギリシャでは、サソリの毒に対しての解毒剤として使用されていたと言われています。
中世以降は、魔法の特性を持つとも信じられ、「見ているだけでも邪気が流れ目が元気になる」と考えられるなど、お守りのようにも扱われていました。当時の人々が、薬効以上にカレンデュラを信頼していたことがうかがえます。

それでは、カレンデュラの持つ優れた効能をみてみましょう。


おむつかぶれや火傷など皮膚炎の改善

カレンデュラは、傷ついた皮膚や粘膜を修復し保護する働きに優れていると考えられ、第一次世界大戦中にも消毒剤として使われていました。
近年の研究では、抗炎症作用をはじめ様々な効果があると示されています。
長い歴史の中で用いられ、安全性も確信されており、子供にも安心して使用できるとされています。

カレンデュラ油とミツロウで作ったカレンデュラ軟膏は万能軟膏として知られており、子供のおむつかぶれや外傷、火傷、口唇の荒れ、湿疹などに活用されています。


★参考:特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会「カレンデュラの研究情報」



眼精疲労や眼病予防に効果

カレンデュラには、カロテノイドの一種ルテインが豊富に含まれています。
ルテインは、目の中でも網膜や水晶体に多く存在しています。目に有害とされているテレビやパソコンなどから発せられるブルーライトや紫外線、光によって発生する活性酸素を除去する働きを助けます。
また、視力の低下や白内障、加齢黄斑変性症というような目の病気を予防する効果が期待できるとされています。


生理痛や更年期症状の緩和

カレンデュラは女性ホルモン用作用があり、女性特有の悩みである生理痛を和らげる働きや、月経不順や更年期障害の緩和にも効果があるといわれています。


解熱効果

カレンデュラには、抗炎症作用があり、粘膜を保護し、粘膜や胃の炎症を抑える効果が期待できます。
また、発汗や解熱の作用がある為、風邪のひきはじめに効果的だと言われています。


「皮膚のガードマン」カレンデュラの美容効果

カレンデュラは、メディカルハーブとして「皮膚のガードマン」や「万能ハーブ」とも呼ばれ、皮膚や粘膜の修復作用、抗菌作用、抗酸化作用など多くの優れた働きがあるとされています。

カレンデュラが持つ『美しくなる力』にはどのようなものがあるのでしょう。
カレンデュラの美容効果をみてみましょう。


皮膚の鎮静作用・保湿効果

カレンデュラには、皮膚を鎮静させる働きがあり、肌の炎症を軽減し、赤みやかゆみを和らげる効果が期待できます。
また、肌に潤いを与え、肌を滑らかに保つ効果があるとされ、乾燥からくる肌のトラブルを軽減するのに役立つと言われています。
敏感肌や乾燥肌の調子を整えるのに役立つとされ、カレンデュラ配合のスキンケア用品も人気です。


ニキビなどの皮膚トラブルの治癒

カレンデュラには、創傷治癒の促進作用があるとされています。
小さな傷や火傷、切り傷、虫刺され、ニキビ跡などの皮膚問題の治癒に効果が期待できます。


シミやシワ予防・肌のトーン改善

カレンデュラには抗酸化物質が含まれており、これにより紫外線による皮膚ダメージを緩和し、シミやシワを予防する効果が期待できます。
また、ビタミンAの一種であるレチノールも含まれています。
レチノールは、細胞のターンオーバーを促進し、古くなった角質を排出、皮膚の色調を整える働きにより、肌のトーンの改善や、肌色の不均衡やくすみを軽減し、肌を明るくさせる効果が期待できます。
また、線維芽細胞を活性化し、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進し、ハリや保湿力を向上させる効果も期待できます。


カレンデュラハーブティーの作り方と美味しい飲み方

カレンデュラハーブティーは、少しのスパイシーさとほろ苦い風味です。

シングルハーブティーとしてももちろん、ブレンドハーブティーとしても楽しめます。


カレンデュラハーブティーの作り方

カレンデュラ大さじ1に沸騰したお湯150~180mlを注ぎ、10~15分蒸らして完成です。
お好みに応じて蜂蜜などを加えてください。


ブレンドティーとして

カレンデュラハーブティーは、ブレンドハーブティーとしても楽しめます。
カモミールやレモングラス、ペパーミントとは風味が合いおすすめです。
また、生姜やはちみつを加えると、飲みやすくなるだけでなく、解熱や喉の痛みなどに効果が期待できます。
シナモンと合わせると、血流改善作用を増強する効果が期待できます。


カレンデュラの効果的な使い方

カレンデュラは、エディブルフラワー(食用花)としても広く使われ、料理の彩りや色付けに使用することができます。
カレンデュラの効能をまるごと摂取できる使い方をみてみましょう。


スープに

カレンデュラをスープに加えることで、華やかにスープを彩ってくれます。
ミルク系のスープやポタージュの場合は色素が溶け出し、全体的に鮮やかな黄色に仕上がります。
ポトフやチキンスープなどのシンプルなスープとも合います。


パスタに

ドライのカレンデュラを事前に少量の水に浸して柔らかくしておきます。その水ごと使いましょう。

鶏や魚介類など、あっさり系の食材と炒め合わせたパスタや、ナッツ系やオイル系のソースとも合います。


お菓子作りに

カレンデュラを小さく刻んでお菓子の生地に練り込んだり、生のカレンデュラは仕上げにのせて飾るなど、お菓子作りにも活用できます。
はちみつやシナモンを使ったケーキなどとよく合います。
また、ジャムなどに混ぜて使うこともできます。


カレンデュラオイルの作り方と使い方

カレンデュラオイルとは、カレンデュラのドライハーブを植物オイルに漬けこんで有効成分を取り出したものです。
ここでは、カレンデュラオイルの作り方や使い方をご紹介します。


カレンデュラオイルの作り方

〈用意するもの〉
・ドライカレンデュラ 5g
・スイートアーモンドオイル(マカデミアナッツおいるやホホバオイルでも可) 100㎖
・漬け込み用のガラス容器(広口で250ml程度のもの) 1つ
・保存用のガラス容器 1つ
・コーヒーフィルター 1つ
・ラベル(保存容器に日付けを書くのでマスキングテープでも可) 1つ

〈作り方〉
1.熱湯消毒した漬け込み用の容器にドライカレンデュラを入れ、カレンデュラが完全に漬かるまでオイルを入れる
2.日当たりの良いところに、約2週間置く
3.1日1回軽く振って中身を混ぜる
4.2週間経ったら、コーヒーフィルターを使ってハーブをこし、保存容器に入れたら完成

冷暗所に保管し、2~3ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。


カレンデュラオイルの使い方

▽乾燥や肌荒れ、かゆみに・・カサカサ、ザラザラとお肌が乾燥しているところやかゆい部分に塗ってなじませましょう。
▽切り傷やすり傷、やけど、日焼けに・・傷や火傷、紙で指を切ってしまったというときにも使えます。
▽産前産後のケアに・・カレンデュラオイルは会陰切開の防止や乳首のケアにも使われます。
▽赤ちゃんのおむつかぶれに・・炎症や湿疹を抑えてくれます。
▽ネイルケアに・・二枚爪やささくれ防止に。乾燥しがちな爪周りのケアにも使えます。


カレンデュラハンドクリーム(軟膏)の作り方

〈材料〉
・カレンデュラオイル 24g
・ミツロウ(未精製) 4g
・お好みの精油(なくてもOK) 3滴

〈作り方〉
1.耐熱性の容器(ビーカーや耐熱コップなど)にカレンデュラオイルとミツロウを入れ、湯煎にかけ、ガラス棒などで混ぜながら溶かす
2.溶けたら保存容器に入れ、容器のフチのクリームが固まり始めたら、精油を加え、よくかき混ぜまる
3.クリームが固まれば完成

ミツロウの割合を多くするとクリームは固くなります。ミツロウの量でクリームの固さを調節してください。
1~2ヶ月で使い切るようにしましょう。

植物性の材料のみで作るハンドクリームなので、お子様にも安心して使えますよ。


まとめ

カレンデュラは、紫外線や摩擦、乱れた生活習慣で、気づかぬうちに刺激にさらされている肌にとても効果的なハーブです。
ハーブティーとしてはもちろん、料理などにも活用して、カレンデュラの優れた効能をまるごと摂取しましょう!


おすすめのオーガニック カレンデュラ の購入先はこちら