ドライクランベリーの栄養や効能は?戻し方や美味しい食べ方も。

小さくかわいい赤い果実「クランベリー」は、カラダに嬉しい美容・健康効果が期待できる優れた栄養成分が豊富です。

特に、強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種『プロアントシアニジン』や殺菌作用を持つ『キナ酸』の2大成分が、尿路感染症(膀胱炎)に効果があると注目されています。

ここでは、クランベリーの栄養効果・効能ドライクランベリーの戻し方美味しい食べ方をご紹介します。

クランベリーとは?

クランベリーは、北米原産のツツジ科スノキ属の植物です。実の大きさは1~2㎝ほどの楕円形で、夏の間は緑色で硬く、秋になり気温が低くなると赤色に色づき、熟すと柔らかくなります。
クランベリーは、花が鶴の頭に似ていることから、「クレインベリー(鶴の実)」と呼ばれていました。それが次第に変化して、「クランベリー」になったと言われています。
和名を「ツルコケモモ」といい、この「ツル」は「蔓」の方で、蔓のような枝が地面に這うように育つことが由来となっています。

古くはネイティブアメリカンが食用だけでなく薬用としても利用し、17世紀、ヨーロッパ移民がアメリカへ入植した際、ネイティブアメリカンよりその活用法を伝授されたといわれています。
今もアメリカが最大のクランベリー栽培地で、続いてカナダ、チリ、トルコなどでも多く生産されています。9月下旬から春先にかけて収穫され、アメリカとカナダの秋の収穫祭で食べられる七面鳥のソースには欠かせない果実です。


クランベリーの味

クランベリーは、甘みより酸味が強く、生食には向いておらず、ソースやジュース、ドライフルーツなどに加工して食べることが多いです。
ソースやジュースにするときなどは砂糖を加えて加工されており、ドライクランベリーも液糖につけて作るのが一般的です。


クランベリージュースとは?

クランベリーは、北米では昔から健康に良い果実として知られ、ジュースにして泌尿器系の感染症に用いられてきました。
尿路感染症(膀胱炎など)の予防や改善に良いとされ、最近の研究では、生活習慣病の予防効果が期待されているジュースの一つです。


参考:「クランベリー」特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会

クランベリーとラズベリーの違い

ラズベリーとは、キイチゴのことで、クランベリーより小さな粒がいくつもくっついて、その集合体がひとつの実となっています。北海道などで栽培されており日本でもおなじみの果物です。
クランベリーより酸味は強くなく、適度な甘さがあるので生のままでも美味しく食べることができます。


クランベリーの栄養と効果・効能

クランベリーには、ポリフェノールの一種であるプロアントシアニジンや、脂肪酸のキナ酸が豊富に含まれ、強力な抗酸化作用や殺菌作用があります。
特にクランベリーに含まれるプロアントシアニジンは、果物の中でもトップクラスの含有量といわれています。
ほかにも、食物繊維やビタミンEをはじめ多くのビタミン、ミネラルが含まれ、優れた美容・健康効果が期待できます。
クランベリーの効果・効能を詳しくみてみましょう。


膀胱炎予防

クランベリーに含まれるキナ酸には、尿を酸性に保つ働きがあり、プロアントシアニジンは尿路で感染菌を抑える働きがあります。この2大成分で、尿路感染症(膀胱炎)の予防に効果を発揮するとされています。


参考:「膀胱炎とクランベリーに関する論文」順造選

胃潰瘍抑制

胃潰瘍の発生には活性酸素が関係してるといわれていますが、プロアントシアニジンの強力な抗酸化作用で活性酸素を抑制、また胃粘膜障害を抑制する効果があるとされ、胃潰瘍を予防する働きがあるとされています。


参考:「プロアントシアニジンの抗酸化機能および疾病予防機能とその利用」日本油化学会誌 第48巻 第10号 (1999)

大腸ガン抑制

プロアントシアニジンには、腸管の腫瘍を抑制するはたらきがあり、大腸ガン発症の抑制効果があるとされています。


参考:「プロアントシアニジンの抗酸化機能および疾病予防機能とその利用」日本油化学会誌 第48巻 第10号 (1999)

動脈硬化の抑制

プロアントシアニジンには、動脈硬化の原因とされる酸化LDL(悪玉コレステロール)を抑制するはたらきがあり、動脈硬化を予防する効果が期待できます。


参考:「プロアントシアニジンの抗酸化機能および疾病予防機能とその利用」日本油化学会誌 第48巻 第10号 (1999)

糖尿病合併症の抑制

糖尿病及び糖尿病合併症の発症に活性酸素が大きく関係しているとされていますが、プロアントシアニジンの強力な抗酸化作用で活性酸素を抑制し、血糖値の上昇を抑える効果があります。それにより、糖尿病を予防するはたらきがあります。
特に、糖尿病合併症である糖尿病白内障を抑制する効果があることが明らかになっています。

参考:「プロアントシアニジンの抗酸化機能および疾病予防機能とその利用」日本油化学会誌 第48巻 第10号 (1999)

肌荒れ予防・腸内環境を整える効果

クランベリーには、食物繊維ペクチンが豊富に含まれています。
ペクチンは、腸内に入ると、消化物やコレステロールなどを包み込んで腸内を刺激し体外に排泄させやすくする働きがあり、便秘に効果があるとされています。
さらに、腸内の乳酸菌の生育を促進して悪玉菌の活動を抑え、善玉菌を増やすはたらきがあり、お腹の調子を整える効果が期待できます。それにより、腸内環境による肌荒れにも効果が期待できます。


参考:「繊維質と食物繊維」KAKEN-科学研究費助成事業データベース

ドライクランベリーの戻し方

ドライクランベリーなどドライフルーツは、そのままパン生地などに加えてしまうと生地の水分を吸ってしまい、ドライフルーツの部分だけがぱさっと硬くなってしまうので、戻して使うことをおすすめします。
ドライクランベリーを戻す方法をご紹介します。


お湯で戻す

1.ドライクランベリーに熱湯を回しかける
2.ザルにあけ、水気を切る

ドライクランベリーはオイルコーティングされていることが多いので、熱湯をかけてオイルを落としてから使いましょう。
ドライフルーツの表面についている水分が時間とともに中にしみこみ、ふっくらとしてきます。
そのまま、パン生地やお菓子作りの材料として使えます。


ヨーグルトで戻す

1.保存容器にヨーグルトとドライクランベリーを入れ、ヨーグルトがまんべんなく絡むように混ぜる
2.冷蔵庫で約8時間程置く

そのまま食べることもできますし、容器ごと冷凍庫に入れ凍らせたら、フローズンヨーグルトができます。食べる時は半解凍くらいを目安にお召し上がりください。


お酒で戻す

1.ドライクランベリーに熱湯を回しかけ、水気を切る
2.ペーパータオルなどで水気をよく拭き取る
3.保存容器にドライクランベリーを入れ、ひたひたになるくらいまで洋酒を入れ、一晩漬けこむ

洋酒は、ラム酒やブランデ―、白ワインなどお好みで。
お酒に漬けこんだドライクランベリーは、パン生地やお菓子作りの材料にしたり、アイスクリームのトッピングにするなどさまざまな使い方ができます。


ドライクランベリーの美味しい食べ方とレシピ

ドライクランベリーは、そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやシリアルに入れたり、パン生地やケーキ生地に混ぜて使うのがおすすめです。
また、ジャムにしてお肉料理などのソースとして使うこともできます。


クランベリー入りアイスクリーム

・ドライクランベリー  大さじ2
・ラム酒  大さじ3
・バニラアイスクリーム  200g

1.ドライクランベリーを湯通しし、ラム酒をかけて一晩おく
2.バニラアイスクリームに①を混ぜ合わせる

器に盛ったらできあがり♪
シフォンケーキなどスイーツに添えても見映えがよくなりおすすめです。


クランベリースムージー

・ドライクランベリー  100g
・豆乳  15ml
・バナナ  1本
・レモン汁  大さじ1

1.ドライクランベリーはヨーグルトにつけ一晩冷蔵庫でもどす
2.すべての材料をミキサーにかけ攪拌する

栄養満点スムージーの完成!
朝食にも♪


クランベリージャム

・ドライクランベリー  100g
・砂糖  140g
・水  200ml
・レモンの絞り汁  大さじ1

1.ドライクランベリーは洗ってお湯につけて一晩もどす
2.鍋に①と水、砂糖を入れ中火にかける
3.焦がさないよう混ぜながら煮詰める
4.水分がなくなったら、レモン汁を入れて火を止める
5.冷めたら、煮沸消毒した保存瓶に入れる

甘酸っぱいクランベリージャムの完成♪
パンに塗ったり、お肉料理にも合います。


ドライクランベリーの一日の摂取量

ドライクランベリーの一日の摂取量は30g程度とされています。
クランベリーは多少食べ過ぎても健康を害することはないとされていますが、加糖されてる場合が多いので食べ過ぎには注意しましょう。


クランベリーの保存方法

【生クランベリーの保存方法】
生のクランベリーは日持ちしないので、すぐ使わない場合は乾燥しないように保存袋に入れ冷蔵庫で保存してください。
長期間保存する場合は、一度さっと水で洗ってからよく水気を切り、バットなどに広げて冷凍してください。
また、砂糖を加えジャムにすると長期間保存できます。

【ドライクランベリーの保存方法】
未開封の場合は、直射日光、高温多湿の場所を避けて保存してください。
開封後は、密封できる保存袋などに乾燥材と一緒に入れ、冷蔵庫で保存しましょう。
野菜室は、野菜を新鮮に保つために少し高めに湿度が保たれているので、適しません。
冷凍庫は、ドライフルーツの細胞が壊れ食感が悪くなるので不向きです。


まとめ

健康にも美容にも嬉しい効能がたっぷりのクランベリーは、強い抗酸化作用や殺菌作用を持ち、女性が発症しやすい膀胱炎にも効果があると注目されています。
手軽に摂りやすいドライクランベリーを毎日少しずつ取り、健康維持に役立ててみましょう♪


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