ピンクペッパーとは?簡単便利な使い方やおもてなしにも大活躍レシピ。
ピンクの鮮やかな色合いが特徴的なピンクペッパー。料理のトッピングなどで目にすることも多いスパイスのひとつですが、実際にご家庭で使うことは少ないのではないでしょうか。
料理やデザートに加えると、それだけで華やかに、見た目をワンランクアップしてくれるので、普段の料理にはもちろんのこと、おもてなし料理やパーティー料理、お祝いのスイーツなど、さまざまな料理に活用できます。
スーパーなどで簡単に入手できるので、ぜひ取り入れてほしい便利なスパイスです。
ここでは、ピンクペッパーの味や香りなどの特徴、使い方やおもてなし料理にもおすすめのレシピをご紹介します。
ピンクペッパーとは
ピンクペッパーは、南米原産のウルシ科コショウボクと呼ばれる植物の実を乾燥させたものです。
ピンクペッパーとして扱われているものには、バラ科セイヨウナナカマドの実がありますが、日本で多く出回っているピンクペッパーはコショウボクの実です。
名前に「ペッパー」とついていますが、コショウ科植物から採取されるブラックペッパーとは全く別物です。
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ピンクペッパーの味・香り
ピンクペッパーは、その名の通り鮮やかなピンク色で、「ベイローズ」や「ポワブルローズ」とも呼ばれており、ローズのような香りに、スパイシーでほんのり甘みがあり、華やかで刺激的な香りがします。
味は、ブラックペッパーのような辛味はなく、さわやかな酸味とフルーティーな甘みがあります。
ピンクペッパーの栄養や効果・効能
ピンクペッパーの栄養成分は、ビタミンAやビタミンK、鉄やマンガンなどのミネラル、辛味成分であるピぺリンなどです。
特にピぺリンは、抗酸化作用や血行促進作用があるとされ注目が高まっている成分です。
ピぺリン:胃痛改善
辛味成分であるピペリンは、機能性胃腸障害の一部である過敏性腸症候群などの改善に有効であり、従来有効な薬剤が存在しなかった機能性胃腸症に対して、優れた治療効果を有することが分かりました。
参考:公開特許公報(A)_機能性胃腸症治療剤 出願番号:2005154867 生命科学関連特許情報
ピぺリン:血行の促進・高血圧の改善
ピぺリンは、血管内で一酸化窒素の産生を促して血管を拡張させ、高めの血圧を改善することが報告されています。そのため、「血圧が高めの方の血圧を改善し、正常な血圧を維持する」機能性表示食品や、健康食品、サプリメントなどに使用されています。
参考:「ヒハツ抽出物(ヒハツエキス、ヒハツ由来ピぺリン)」大正製薬
ビタミンA:肌の若返り効果
ビタミンAとは、レチノール、レチナール、レチノイン酸の総称です。
その中でも、レチノイン酸は皮膚増殖の切り札として、しわとり効果があるとされています。
参考:「肌とビタミンA・EとコエンザイムQ」東邦大学薬学部
ピンクペッパーの使い方
ピンクで華やかな彩りを添えるピンクペッパーは、料理やデザートにトッピングするだけで、華やかに見た目がワンランクアップします。
ホールのまま添えても良いですし、軽く指でつぶしてパラパラっと振りかけてもOKです。
料理のトッピング
ピンクペッパーは、主張しすぎない風味と、きれいなピンク色がアクセントになるため、あらゆる料理のトッピングとして使うことができます。
肉料理や魚料理、パスタなどはもちろん、カルパッチョやマリネ、サラダやムース、パテなどの前菜など、多くの料理の彩りや味のアクセントに活躍します。
加えるだけで料理が華やかになるので、おもてなし料理やパーティー料理におすすめです。
デザートのトッピング
ピンクペッパーのほのかなスパイシーな風味や香り、ほんのりとした甘みと酸味は、スイーツのアクセントとしても使えます。
スパイシーな風味は、特にチョコレートやチーズなど味の強い食材によく合います。
ケーキやアイスクリームの仕上げにトッピングしたり、チョコレートソースに加えたり、チーズケーキに混ぜこむと、大人の味わいになり、鮮やかなピンク色が風味だけでなく見た目も華やかにしてくれます。
ピンクペッパーのレシピ
ピンクペッパーを使ったホームパーティーやちょっとしたおもてなしにも使えるレシピを紹介します。
新玉ねぎとサーモンのカルパッチョ
・サーモン (刺身用) 100g
・新玉ねぎ 1/2個
★オリーブオイル 大さじ1.5
★レモン汁 小さじ1
★塩 小さじ1/4
★黒こしょう 少々
・ディル 1本
・ピンクペッパー 適量
1.新玉ねぎは薄切りにして水に5分さらし、ザルに上げて水気を切る
2.ディルは葉をちぎる
3.サーモンは薄いそぎ切りにする
4.大きめのボウルに★を入れてよく混ぜ、①を入れて全体を混ぜたら10分ほど置く
5.皿にサーモンを並べて④をのせる
6.ディルとピンクペッパーを振る
サーモンのカルパッチョの完成♪
玉ねぎを先に調味料と混ぜておくことで、マリネのようになり味が絡んでおいしくなります。
簡単に作れるおしゃれな一品なので、おもてなしのおつまみにもおすすめです。
ブリやタイなどお好みの魚でも作れます。
ディルがない時はドライパセリなどで代用できます。
生ハムチーズおつまみ
・生ハム 15枚
・クリームチーズ 3個
・ピンクペッパー 適量
1.生ハムは横半分に切る
2.クリームチーズは4等分に切る
3.②を2つ重ね、①を5枚ずつ花びらのように巻き付ける
4.皿に盛り付け、ピンクペッパーをのせる
花ハムをお花仕立てにアレンジした、おつまみの完成♪
クリームチーズの上に明太子やイクラなどをのせても華やかになります。
ワインやカクテルなどのお酒にも合うので、おもてなしの1品に。
ムール貝の香草パン粉焼き
・殻付きムール貝(冷凍加熱済み) 12個
・酒 大さじ1
・パン粉 大さじ7
・パセリ 大さじ3
・ニンニク 2片
・オリーブオイル 大さじ3
・塩 適量
・コショウ 適量
・マヨネーズ 適量
・レモン
・ピンクペッパー
1.ムール貝は室温で解凍させ、片方の貝殻を外し、足糸があれば取り除き、バットに並べ、酒を少量ずつふりかける
2.ボウルにパン粉、みじん切りにしたパセリとみじん切りにしたニンニク、オリーブオイルを入れ混ぜ合わせる。
3.ムール貝に塩、コショウを振り、マヨネーズをかけ、その上に②をのせる
4.グリルに入れ弱火で10分程焼き、焦げ目が付いたら取り出す
5.皿に並べ、ピンクペッパーを散らし、皿にレモンを添える
ホームパーティーにもおすすめ!ムール貝の香草パン粉焼きの完成♪
「足糸(そくし)」は、食べても害はありませんが、口当たりが悪いので取り除きましょう。
簡単で華やかな一品!クリスマスや誕生日などイベント料理におすすめですよ。
鶏肉とブロッコリーのマスタードクリーム煮
・鶏もも肉 500g
・塩 少々
・こしょう 少々
・ブロッコリー 1株(250g)
・生クリーム 200㏄
★粒マスタード 大さじ1
★顆粒コンソメ 小さじ2
★砂糖 小さじ2
▼片栗粉 小さじ2
▼水 大さじ1
・バター 大さじ2
・ピンクペッパー 適量
1.鶏もも肉はひと口大に切り、塩とこしょうを揉み込んでおく
2.ブロッコリーは小房に切り、茎部分は厚く皮を剥き、1㎝の輪切りにする
3.▼の片栗粉と水で水溶き片栗粉を作り、生クリームと混ぜておく
4.ブロッコリーは洗い、水気がついたまま耐熱容器に入れ、ふんわりラップをかけて電子レンジ600Wで4分半加熱し、ザルにあげる
5.フライパンにバターを熱し、鶏もも肉を炒める
6.鶏肉に火が通ったら、ブロッコリーを加えてサッと炒め、★を加える
7.③を再度混ぜてから加え、混ぜながら火を通し、とろみが付くまで混ぜる
8.器に盛り、ピンクペッパーを散らす
粒マスタードの酸味と香りがさわやかな鶏肉とブロッコリーのマスタードクリーム煮の完成♪
生クリームに水溶き片栗粉を混ぜると簡単にクリーム煮ができます。
ピンクペッパーを散らすだけで華やかに♪
カリフラワーのポタージュ
・カリフラワー 1/4個(約200g)
・玉ねぎ 1/2個
・オリーブオイル 大さじ1
・水 200ml
・ローリエ 1枚
・牛乳 200ml
・塩 小さじ1/2
・パセリ 適量
・ピンクペッパー 適量
1.カリフラワーは葉と芯を取り、小さめの小房に分けたらたっぷりの水を張ったボウルに入れ、下から上に何度か掬い上げるようにして、細かな汚れを落としてから水を切っておく
2.玉ねぎをみじん切りにし、オリーブオイルを入れた鍋で、透き通るまで中火で炒める
3.カリフラワーを加え軽く炒めたら、水とローリエを加えて沸騰したら弱火で15分、カリフラワーが煮崩れる程度まで煮込む
4.塩を加えて味を調整したら、ブレンダーで滑らかになるまで撹拌する
5.牛乳を加えて温めて、塩気が足りなければ少しずつ加えて味を調える
6.器に盛りつけたら、パセリとピンクペッパーをトッピング
カリフラワーのポタージュの完成♪
早く煮込みたい場合は、カリフラワーを小さく切っておいてください。
カリフラワーが苦手なお子さまにも♪
エビとアボカドのぱりぱりピザ
・むきエビ 12尾(100g)
・アボカド 1個
・ギョウザの皮 6枚
・マヨネーズ 大さじ2
・オリーブオイル 大さじ1
・ピンクペッパー 適量
1.アボカドは半分にして種を取り皮をむき、横に1cm幅に切る
2.ギョーザの皮にアボカドを乗せ、中心に海老を2尾のせ、マヨネーズをかけて、オリーブオイルをたらす
3.オーブントースターで3〜4分、ギョーザの皮がパリッとするまで焼く
4.仕上げにピンクペッパーを2、3粒散らす
餃子の皮で簡単!ぱりぱりピザの完成♪
アボカドは完熟したものを使ってください。
エビの代わりにカニかまぼこでも美味しいです。
オリーブオイルは、ギョーザの皮の具のない外側の部分にも塗ると焼き色がつきます。
軽食やお子様のおやつ、お酒のおつまみにも最適♪
ピンクペッパーの一日の摂取量・注意点
ピンクペッパーの1日の摂取許容量は、明確に基準があるわけではありません。
ピンクペッパーはウルシ科コショウボクの実なので、ウルシアレルギーがある人は注意が必要です。
同じウルシ科の食べ物で代表的なのは、ピスタチオやカシューナッツ、マンゴーなど、これらの食べ物でアレルギー反応が出たことがある人は、専門医に相談してみましょう。
また、きれいな色合いを活かしフラワーアレンジメントやクラフトに使用されることもありますが、クラフト用のピンクペッパーを食用として使うのは避けるようにしましょう。
ピンクペッパーの保存方法
ピンクペッパーはホールの状態で販売されているのが一般的です。
乾燥させた状態で販売されているので、高温多湿を避けて常温で置いておくだけで長く保存することができます。
開封後も、香りなどの成分は外皮の中に入っており、中までしっかりと乾いていて外皮があまり湿気を通さないので、密閉容器に入れてあれば長く保存することが可能です。
冷蔵庫に入れて出し入れをすると湿気を帯びてしまいやすいので、冷暗所の保存がおすすめです。
保存期間は、未開封時で約2年です。
まとめ
華やかなピンク色が特徴のピンクペッパーは、ブラックペッパーのような辛味はなく、爽やかな酸味とほのかな甘みは、さまざまな料理と合います。
料理やデザートに加えるだけで見た目を華やかにしてくれるので、普段の料理はもちろん、おもてなし料理には大活躍してくれます。
食卓の彩りに、ぜひ取り入れてみてください。