アマランサスの栄養・効果とは?キヌアとの違いや食べ方レシピ。

アマランサス オーガニック 有機

高い栄養価で世界中から注目を集めている 『アマランサス』は、 ベジタリアンやヴィーガンの間でも人気のスーパーフードです。

カルシウムや鉄分などミネラルをとても多く含む食材で、同じスーパーフードの『キヌア』とよく比較されています。

どちらも栄養価が高く優れた食品ですが、それぞれ少しずつ高い栄養素が違います。

ここでは、そのキヌアとの違いや、栄養・効果、食べ方レシピなどをご紹介します。

アマランサスとは?歴史

アマランサスは、ビーツやホウレンソウと同じヒユ科の植物で、「疑似穀類」に分類されます。
南米原産の植物で、実はかすかに苦味があり、皮はプチプチとしていて魚卵の食感に似ていることから、ベジタリアンやヴィーガンの間で代替品として使えることで人気の食材です。

紀元前5000年~紀元前3000年の古代インカ帝国の時代には、アンデス南部の山岳地帯で栽培されてきた歴史の古い食物で、スペイン人の侵略により栽培が禁止される前は、エネルギー消費量の80%を占めていたと考えられ、とうもろこしやいんげん豆と同様に欠かせない作物として食されてきました。

日本へは、江戸時代に観賞用として広まったと言われ、東北の一部の地方では「赤粟(あかあわ)」などの名前で食用にも栽培されていました。
近年では、2010年頃から「スーパーグレイン(驚異の穀物)」と言われ徐々に注目されるようになり、日本では2015年頃から健康食品として注目されはじめました。
また、世界保健機構(WHO)は、「未来の食物」と評価しており、NASAでも宇宙食として取り入れるなどあらゆる方面で、「スーパーフード」として注目されています。

アマランサスには別名があり、「センニンコク」「アカアワ」「ヒモゲイトウ」とも呼ばれています。
日本でも栽培されていて、北海道や岩手県、長野県などの冷涼な地域で栽培されています。

アマランサスの栄養素と効果・アレルギー

アマランサスは、必須アミノ酸をすべて含み、ビタミン類も多く、特に鉄分・亜鉛といったミネラルが豊富な万能食品です。
白米と比べて、たんぱく質が約2倍、食物繊維が約5倍、カルシウムが約6倍、鉄分が約12倍、葉酸が約16倍という高い栄養成分なのに消化は3倍以上良いと言われています。
そんな栄養豊富なアマランサスの主な栄養素と効果を見ていきましょう。

鉄分・亜鉛

鉄分は、全身に酸素を運ぶ赤血球を作り、エネルギー代謝をスムーズにする働きがあります。
成人女性の5人に1人が鉄欠乏性貧血と言われています。女性は積極的に摂った方が良い栄養素です。

亜鉛は、新陳代謝に関わる酵素を作る働きがあり、肌細胞の生まれ変わりを助けてくれます。血行促進と新陳代謝を助ける働きで、美しい肌を作る効果が期待できます。

ビタミンE

アマランサスはビタミンEの一種「トコトリエノール」が豊富です。
強い抗酸化作用があり、脂溶性の抗酸化成分として化粧品や医薬品に配合されています。
血行が促進され、血液が滞ることで起こるクマやくすみ、肌荒れによる毛穴の開きを改善する効果があります。

食物繊維

食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類あり、水溶性は水分に溶けやすく便を柔らかくする働き、不溶性は便のカサを増し腸のぜん動運動を促す働きがあります。
アマランサスはこの両方を含んでいるため、便秘を改善する効果が期待できます。

葉酸

鉄分と同じく赤血球の生成に不可欠な栄養素です。
赤血球に含まれるヘモグロビンの生成には、鉄と葉酸のほかにたんぱく質とビタミンB6が必要ですが、アマランサスにはこれらも豊富に含まれています。
また、細胞の分裂や成熟を大きく左右する栄養素のため、特に胎児にとっては重要な栄養成分であるといえます。
妊婦が十分に摂取することで、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができます。

植物ステロール・リジン

植物ステロールは脂質の一種で、コレステロールの吸収を抑え、悪玉コレステロールを減らす働きがあるので、生活習慣病予防に効果があると言われています。

リジンは、必須アミノ酸の一種です。
必須アミノ酸は体内で作り出すことができないため、食べ物から摂り入れなくてはなりません。
脳を働かせる栄養素として、疲労回復や集中力を高める効果が期待されています。
また、肌や髪を構成するたんぱく質のケラチンを作る働きがあり、ケラチンの材料となる「シスチン(高野豆腐、かつお節、お麩などに多い)」と一緒に摂ると育毛効果が期待できると言われています。

グルテンフリー

グルテンは、小麦やライ麦、大麦などの穀物に含まれるたんぱく質の総称です。
アマランサスはグルテンを含まない穀物です。
グルテンアレルギーの方でも安心して食べることができます。

アマランサスとキヌアの栄養素比較

アマランサスは、同じスーパーフードの「キヌア」とよく比較されます。
色も形も似ていて、食感もどちらも「ぷちぷち」「もちもち」しています。
どちらも優れた栄養成分を含むなど、とても似ている食材なのですが、それぞれ違う特徴もあります。
アマランサスとキヌアの特徴や違いをみていきましょう。

《アマランサス》

〖大きさ〗 直径1mm程度
〖食用〗 種、茎、葉
〖食感〗 ぷちぷち、もちもち
〖アレルギー〗 グルテンフリー、アレルギーフリー
〖食べ方〗 単体で食べるよりはトッピングに使ったり 何かと混ぜて食べるのが一般的
〖キヌアより高い含有量の栄養素〗 食物繊維、ビタミンB6、鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛など
〖特徴〗 粒は小さいもののキヌアより含んでいる栄養成分は多い

世界保健機構が『未来の食物』と評価

《キヌア》

〖大きさ〗 直径2mm程
〖食用〗 種、葉
〖食感〗 ぷちぷち、もちもち
〖アレルギー〗 グルテンフリー、アレルギーフリー
〖食べ方〗 トッピングや他の食材と混ぜて食べることもでき 白米の代わりに主食として食べることができる
〖アマランサスより高い含有量の栄養素〗 たんぱく質、ビタミンB1、B2、ナトリウム、葉酸など
〖特徴〗 粒が大きいため水を含みやすく腹持ちが良い

NASAが『21世紀の主要食』と評価




アマランサスの食べ方・レシピ

アマランサスのぷちぷちとした食感は、たらこの食感に似ているとよく言われます。
たらこパスタなど、たらこの代わりにアマランサスを使うと栄養豊富なパスタになります。

アマランサスは生で食べずに必ず加熱してください。

《アマランサスの茹で方》
アマランサスと水を3:1の割合で火にかけます。
沸騰したら弱火にして、かき混ぜながら10~15分ほど茹でて、湯切りします。
柔らかくしたいときはそのまま10分ほど蒸らしてください。

キヌアと白米と炊く

いつもの白米1合に対して、アマランサスとキヌア 各15~30gほどお好みで入れ一緒に炊くだけ。
これだけで栄養価が一気にアップなご飯のできあがり。

さらに生姜のみじん切りを加えて一緒に炊くとアクセントになって美味しいですよ!

アマランサスのポテトサラダ

・じゃがいも 150g
・アマランサス 30g
・黒コショウ 適量

Ⓐマヨネーズ 大さじ2
Ⓐオリーブオイル 小さじ2
Ⓐパプリカパウダー 小さじ1/2

1.じゃがいもは皮をむき一口大に切って柔らかくなるまで茹でる。
2.アマランサスを火が通るまで中火で10分ほど茹でます。
3.ボウルにⒶと、水気を切った2を入れよく混ぜ合わせ、1を入れて味がなじむように和える。
4.黒コショウをかける。

たらこポテトサラダのような食感が楽しめますよ。

お好みで、練りからしを加えても美味しいです。

スープやサラダのトッピング

アマランサスを、フライパンで焦げないように白くなるまで乾煎りします。
カリカリとした香ばしい食感になるので、スープやサラダのトッピングや、ふりかけやおひたしにゴマのようにトッピングできます。

シリアルやスムージーに混ぜる

アマランサスを茹でるときに、水ではなく牛乳で煮ます。
煮たアマランサスをシリアルに混ぜ、ナッツやフルーツを入れると栄養たっぷりの朝ごはんに!
スムージーに入れても栄養バランスがよくなりますよ。

まとめ

「アマランサス」は、世界保健機構やNASAからも高く評価されているスーパーフードです。
優れた栄養素を豊富に含み、白米や他の食材と混ぜて摂ることで手軽に栄養価をアップできる万能食材です。
日本でも栽培ができて、これから国産のアマランサスもスーパーなどで目にすることが増えてくるかもしれません。

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